2008年8月30日土曜日

一気に駆け上がれ

こんにちは

子どもに勉強を教えたり、若い技術者に資格試験の勉強を教えてて思うのですが、なかなか学力が上がらない人は「休みが多い」んです。
ちょっと勉強したら休みを入れちゃうんですよね。
休むのは悪い事じゃないんですが、その休みが勉強時間よりも長い。
あるいは、まとめてダーッと勉強したのはいいのですが、次に勉強するまでの期間がとっても長い。
まとめて5時間勉強した後、1週間も休んでしまったりね。

休みが長いために、せっかく勉強して覚えたことをその休みの間に忘れてしまうんです。
あまり間を空けずに復習をしないと、学力は身に着きません。
また、先に進むにはそれまでに勉強したことが定着していることが必須なので、休みが長いと先に進むことも出来なくなってしまいます。
先に進むこと自体が復習にもなるので、間を空けずに勉強を継続することが、結局は学力を身に着ける近道になるのです。

よく子どもを週2,3回塾に行かせたりしますが、塾で勉強した割に効果がない場合も多いようです。
それは、塾に行ったときだけしか勉強しないで、塾に行ったので安心しちゃうんでしょうか、その他の時間は勉強しないでいるからです。
つまり、やっぱり休みが長すぎるんです。
学力って、塾に行かない日でも毎日コツコツと積み上げないと、決して身に付かないものなのです。

大人の勉強の場合、継続して勉強するためにはいかに勉強時間を確保するかが重要です。
ある若い技術者くんが、社命である資格を取らなくてはならなくなった。
でも忙しくて勉強する時間がない、と言う。
確かに忙しそうです。
彼の仕事ぶりをよーく観察してみると、試験日が近づくにつれ残業が多くなったりしているんですね。
と言っても、決してやらねばならない仕事量が多くなっているわけではないようなのです。
いつもより仕事の精度を上げたりして、必要以上のことをしている。
やってもやらなくてもいい仕事を見つけて来ちゃったりしてね。
そうやってわざと自分を忙しくしているのです。
ぼくは「オマエ~、仕事に逃避してるなー」って笑いました。
仕事って、勉強に限らず<人生の言い訳>にできるツールですからねー。
あはははは。

黒川康正『どんな悩みも自分で解決できる』PHP\1200-から引用します。

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一定水準が要求される各種知識が不足している場合は、速学術をマスターする。
速学とは、文字通り速く学ぶことである。さらにいえば、最小の時間(期間)と努力で、最大の効果をあげる学習法ともいえよう。
速学の効果は、単にスピードが速いという量的な問題にとどまらない。
その効果は、物事を成し遂げられるかどうか、人生を豊かに充実して過ごせるかどうかという質的な問題にまで発展する。
すなわち、あることを学びはじめれば、その現状維持にも一定の時間や労力が必要となる点で、学ぶことは下りのエスカレーターをかけ昇るのに似たところがある。
いったん下りのエスカレーターをかけ昇りはじめたら、一挙に一番上まで昇りきる必要がある。
途中で止まったり、エスカレーターの下るスピードより遅く昇ったのでは、最終的には一番下まで押しもどされ、元の木阿弥になってしまう。
したがって、エスカレーターの下る速度以上かどうかというスピードの差は、最終的に上に昇れるか下にとどまるかという質的な差になる。(169-170p)
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勉強を下りのエスカレーターになぞらえるというのに、ハッとしました。
確かに一定水準に上がるためには、一気に勉強してしまった方がいいです。
同じ休むのでも、一気に駆け上がって一通り身に着けてから休む。
その方が効率がいいんです。
途中途中に休みを入れてしまうと、下りエスカレーターのようにすぐ振り出しに戻ってしまうわけです。

勉強だけじゃありませんね。
何事もある程度やり遂げるまで、一気に駆け上った方がいいんです。

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