2008年9月6日土曜日

40過ぎたら笑って生きろ

こんにちは

ある統計によると、社会人の職場外での平均学習時間は、たったの8分だそうです。
これじゃあ子どもに「勉強しなさい!」と言うのもはばかれますねー。
大人は意外と不勉強なのです。
平均は8分でも、おしなべて誰もが不勉強ってわけじゃない。
する人はするんです。
職場外でも自主的に勉強する人の平均学習時間は、なんと125分。
2時間以上勉強するんですね。
つまり、勉強する人はたくさんする、しない人はちーっともしないんです。

勉強の重要性にいつ気付くのかで学歴(学校歴)に差が付いちゃうのは確かです。
だから子どものときにしっかり勉強しておくことは、有利になります。
だから子どもに「しっかり勉強しなさい」ということは、間違いじゃない。
 
でも、それよりも大事なことがあります。
大人になっても、社会人になっても勉強し続ける、意図的に継続すること。
子どもの頃しっかり勉強して一流大学に入って一流会社に入ったとしても、そこがゴールじゃないんです。

たとえ一流大卒だとしても、学歴の神通力なんか卒業後せいぜい5年くらいで消えます。
卒業した後も、意図的、継続的に学び続けているかどうかで、その人の現在価値が決まってしまうのです。
学ぶことを止めたとき、人はあっという間に失速して墜落してしまいます。
ただし一流大卒の人は、既に学び続ける習慣と学ぶための技術が身についている場合も多いので、かなりのアドバンテージがあることは確かですケドね。
でも、学歴がない人だってあきらめずに学び続ければ、一流大卒だけど不勉強な人なんかいずれ抜き去ることだってできるんです。

「厄年」というのがあります。男は42歳前後でしょうか。
厄年は「役年」ともいいます。ワープロでもどちらもちゃんと変換されます。
厄年、役年というのは、この年齢で人間の価値がはっきりしてしまうということも示しているのです。
20代、30代を学び続け精進してきたかどうかが、42歳頃に世の中から評価されてしまう。
それが、厄年、役年の意味なんです。

学び続けて自らの能力を上げ、今なお学び続けて右肩あがりの人には42歳頃になると「役」が着く。
学ぶことを怠り、ただ今ある能力だけで過ごしてきた人は42歳頃になると「厄」が着いちゃうんです。
役というのは、社会的に評価される、ということです。
社会的に評価されないと、誰からも相手にされなくなってきて、つまらなくて嫌な仕事ばかりあてがわれ、精神も肉体も疲れ果てる。
すなわち、厄になっちゃう。

渡部昇一『思考の方法』海竜社\1400-から引用します。

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企業の経営者で忙しく働きづめなのに、なぜか楽しげな人がいる。
あるとき、そんなタイプの人に、「毎日毎日仕事で忙しく飛び回っているのに、よく陽気な顔をしていられるものですね。いろいろ心労も多いでしょうに」と言ってみたことがある。
すると、相手はこう言ったのである。
「いや、私は頭は使うけれども、神経は使いませんよ」
この答えに、私は心底感心してしまった。
ブツクサと不平不満をこぼして神経をすり減らすのと、不満の解消法を考えるのとでは、まったく違うということである。
不満に対して神経を使うのと頭を使うのとでは、天と地ほどの違いが出るのだ。
闇雲に心配するだけでは「考えた」ことにはならない。
あることに対してクヨクヨと心を悩ませていても、何の問題解決にもならない。
ところが、問題があればあるほど、その解決策を「考え」、問題点をさばいていくことに喜びを感じられるようになれば、どんなに忙しく、どんな困難な問題が生じてこようが、健康で陽気に生きていけるのだ。(23-24p)
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学び続けてきた人だからこそ、考える力が身についている。
考える力があるから、問題をザクザクとさばいていける。
そういう人だからこそ、健康で陽気に生きていける。
朗らかに笑顔で楽しそうにしていられる。
たとえ難問、困難があっても、解決できる見通しと自分への自信と信頼があるから、そんなに不安になることはない。
そういう人は、しっかりした人脈もありますから、助けたり助けられたりする。
それが「役」でもあるんですね。

反対に、厄が着いちゃった人はどうか。
考える力がないので、問題が片付かず、どんどんたまってしまう。
それが悩みになり、ブツクサ不平不満をこぼして神経をすり減らす。
不平不満は影で言うだけで、公の場ではじーっとおとなしくしているから、問題は解決しない。
すると陰気にもなり、どんよりとした顔つきになり、健康も損なわれていく。
人も離れていき、孤独になっていく。

厄年と役年、その差が明確になるのが42歳頃だというのは、人間の法則のようです。
これはいわゆる「役職」とはあまり関係がありません。
ほら、職場を見回してみてください。
40歳過ぎたおじさんを見比べてみてください。
ニコニコしている人と、暗い顔している人、はっきり二分されちゃっているのが分かるはずです。
立派な役職に就いていても厄が着いちゃっている人もいれば、役職はたいしたことがなくてもニコニコ元気な人もいる(<-オレ?あははは)。
その差は、学び続けているかどうかなんだと、ぼくは思っているのです。
そしてそうしていれば、いずれは世に出る、出世するんだと信じています。
 
X線自由電子レーザーニュースにコラムを寄稿しました。
写真もぼくが撮影したものです。
最近、ぼくもいろんなところから声がかかるようになってきましたよ。
ほらほら、「出世」しはじめましたぜー。
なんちゃってー。

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