2008年12月3日水曜日

天職を見つけよう

こんにちは
今年ノーベル物理学賞をとった益川先生、なかなかの変人です。
益川先生は常々奥さんにこう言っているそうです。

「ぼくが交通事故に遭ったとしたら、運転手を責めてはいけない。
 考え事しながら歩いているぼくが悪い。」

おもしろいですねー。
そのくらいいつも物理のことを考え続けているんですね。

ぼくも先日、新宿の街を歩いているとき、電柱にぶつかってしまいました。
人通りの多い時間だったので、周りの人にくすくす笑われちゃいました。
なぜ電柱にぶつかったかというと、上を向いて歩いていたからです。

ぼくの仕事は電気設備技術者です。
電気設備は上の方に設置されていることが多いわけです。電線とか照明器具とか。
そういうものに興味があるもんだから、どうしても上を見る。
見るだけじゃなく、見たものを元にあれこれ考えたりするわけです。
それも歩きながら。。。
だから、電柱にぶつかってしまったというわけです。

横田濱夫『そんな会社、辞めてしまえ!』講談社+α文庫\680-にこんな話が書いてありました。

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職業病は夢の代償?
たまたま物書きという職業は、代償が腰にくるけれど、他の職業だって、みんなそれぞれ犠牲を払っている。
あしたのジョーを夢見た若者を待っている職業病と言えば、網膜剥離だ。
目の上を切って出血するのも痛いけど、それにもまして網膜剥離は、目が見えなくなるという一生のダメージを背負ってしまう。
その危険を冒してまでも、ボクサーがリングの上で殴り合うのは、本人にとって「ボクシングが好きだから」だろう。
どんな世界でも、リスクを負わなかったら、富も名声も掴めない。
ボクサーの場合、たまたまそのリスクが目にある、ということだ。
オペラ歌手にも、やっぱり職業病はある。
常にでかい声で、声帯をめいっぱい共鳴させて歌うことにより、過剰な刺激が脳に伝わる。
特に高音域帯を歌う、女性ならソプラノ、男声ならテノールの場合はそうだ。
するとしだいに、刺激で脳味噌の組織がやられてしまう。
実際、音楽業界には、「ソプラノXX」とか「テノールXX」なる言葉さえあるそうな。
その危険をわかっていてなお、オペラ歌手たちが大声で歌うのをやめようとしないのは、それが自分の天職と信じているからだ。
これってほんと、すごいことだと思う。
自分の脳味噌の破壊もいとわないで、好きな道に邁進するんだから・・・。(35-36p)
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オペラ歌手の話はホントカナーって眉に唾着けてしまいますが、天職として仕事を楽しんでいる人は、どうしても犠牲になることもあるんでしょうね。
犠牲になることがわかっていてもやめられないんです。
そのくらいにならなくちゃ、天職とは言えないのかもしれません。
ぼくも電柱にぶつかって周りの人から笑われるくらいは、電気屋として仕方ないということでしょう。
なんちゃって!

仕事が天職化してくると、だんだん仕事時間とプライベート時間との区別がつかなくなってきます。
公私混同状態になっちゃう。
仕事中でも遊んでいるように興味の赴くまま調べたり、計算したり。
遊びに行っているときでも仕事に関係する面白いものを見つけると、そっちに目が釘付け。
飯食っているときでも方程式解いていたりして。
そうして嫁さんに叱られたりするのも、犠牲のひとつでしょうか。
わははははは。

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