2009年7月15日水曜日

背筋を伸ばせ、シャンとしろ!

こんにちは

昨日は電気技術者協会の見学会に参加してきました。
見学場所は、木更津の新日鐵の工場と、東京電力の火力発電所。
新日鐵では圧延工場を見せてもらい、真っ赤になった鉄の固まりがだんだんと薄く大きく延ばされる様子を見ることができました。
東京電力発電所ではMACC(モアアドバンスコンバインドサイクル)という、熱効率59%にもなる最新鋭の発電機を見ました。
知的好奇心、大満足!

この見学の参加者42名の平均年齢は62才、最高年齢は76才、みなさん現役の電気主任技術者です。
ぼくが電気技術者協会に入会して15年になり、40代後半の年齢になりますが、まだ「若手」のままです。
電気技術者とは、工場などたくさんの電気を使う場所では高い電圧を扱うから危険もあるわけで、その安全を監督する技術者です。
安全を守る仕事ですから、常に緊張した仕事を要求されます。
なので、お年寄りだからよぼよぼしていると思ったら大間違い。
みなさんかくしゃくとしていらっしゃる。
製鉄所も発電所も、階段の上り下りも多い。
そんなことはものともせず、好奇心いっぱいに見学していました。
爺さんのくせに目なんかキラキラしちゃってるんですから!

そういう方たちの姿を見て、ぼくも元気をもらいました。
心身共に健康で好奇心を失わずにいれば、76才までだって現役で活躍できるぞって。
それなら、はっちゃんととっちゃんを十分育て上げられます。
しかも、生き生きと張りのある姿を見せながら育てていける。

外山滋比古『子どもを育てる絶対勉強力』幻冬舎文庫から引用します。

###
先日、NHKテレビがおもしろい実験をしてみせた(1999年8月4日放送「ためしてガッテン」)。
姿勢によって頭がよくなったり、わるくなったりするというのである。
実験はこうだ。
ABCの三人にはよい姿勢をとらせ、DEFの三人にはネコ背になってもらう。
同じ本を引き写す作業を一斉にさせる。
十分間にどれだけ書けるかを調べた。
ABCはみんな原文の五ページ前後を写してたのに、姿勢のよくないDEFは三ページくらいしか写せない。
姿勢のよい方がよい結果をもたらす。
念のために、役割をひっくりかえし、ABCにネコ背になってもらい、DEFには背筋をのばして、同じ作業を同じ時間させる。
すると、さきには五ページ書き写したABCが、三ページちょっとになり、DEFが五ページ近く写していた。
こうなると、姿勢が決め手になっていることを認めないではいられない。(163-164p)
###

たしかに電気主任技術者の爺さんたちは姿勢がいい。
背筋がピンと伸びている。
見た目がシャンとしているから、心もしゃっきりしているんだと思います。
逆に心がしゃっきりすると、姿勢もシャンとするのかもしれませんね。

子どもに「姿勢をよくしなさい」と説教すると嫌われます。
見た目なんかどうでもいいじゃないか、ちゃんとやればいいでしょ、形式的なことを言うなって。
でもそれは違う。
本質は形式に顕れるんです。
心がしゃっきりすると姿勢も自然とよくなる。
また姿勢をよくしていれば、心もしゃっきりしてくるんだと思います。

それは子どもの勉強だけの問題じゃない。
仕事をしている大人も同じです。
ショボイ仕事をしている人は、やっぱり姿勢が悪い。
背中を丸めて下を向いて歩いている。
いい仕事をしている人は、姿勢がいい。
歩いているときでも、背筋を伸ばして水平よりちょっと上を見据えている。
表情も明るくにこやかです。

姿勢って大事だなーって思いますよ。
ぼくはこれからスパコン変電所の工場立ち会い検査のため名古屋出張です。
背筋を伸ばして、今日も楽しくバリバリやりますよー!

0 件のコメント: