2009年9月21日月曜日

継続した意志

こんにちは

ぼくの教え子から電話がありました。
相談したいことがあるって。
じゃあ、会うことにしようってことになりました。

彼は20歳の頃に北海道の実家から家出して、それ以来横浜や東京を転々としています。
家出してしばらくの頃は、ぼくにもちょこちょこ連絡くれたり、和光のアパートに泊まりに来たりしていました。
が、その後連絡は途絶えてしまっていました。

それより前、ある日、彼のお母さんから電話があり「今、息子は中野の居酒屋で働いている。今の暮らしから足を洗いたいと言っているので、相談にのってやってほしい」とのこと。
教え子といってももう32歳。立派な大人です。
こっちから連絡するほど親切=子ども扱いもしたくないので、「彼の方から連絡するよう言ってください。彼がその気になっているのなら、できる範囲で協力しますよ」とお母さんに伝えました。
その後数ヶ月して、ようやく教え子本人から電話があったというわけです。

彼のの仕事は朝9時から夜中の1時までだというので、仕事が始まる前8時に中野駅そばのマクドナルドで会いました。
話を聞くと、数ヶ月前に倒れ1ヶ月くらい入院してしまった、30歳を過ぎて体力も落ちてきたので今の仕事はそろそろ続けられないと思った、とのこと。
で、これから何をしたいのかと聞くと、田舎に戻って介護の仕事をしたい。
介護の仕事だって体力はいるし、気も遣うし、おまけに給料は安いよ、とぼくは言いました。
それは分かっている、と彼。
彼の妹さんも地元で介護の仕事をしているので、ある程度どんなもんかは分かっているらしい。

ホームヘルパーの資格を取りたいらしいことは、お母さんから聞いていたので、事前にインターネットで調べてありました。
とても今の夜の仕事を続けながら、この資格を取ることは無理だと分かりました。
でも最低限ホームヘルパーの資格くらいないと、介護の仕事には就けないようなのです。
どうしても取りたいなら、今の仕事と生活とは決別しないとなりません。
1ヶ月程度の通学、実習で資格取得できる学校がありましたが、平日毎日8時間勉強、実習する必要がある。
そして10万円程度の学費が必要。

彼に、今の仕事を辞めないと資格は絶対に取れないことを伝えました。
収入がなくなっても生活を成り立たせなくちゃなりません。
今現在いくら貯蓄があるのか聞きました。
なんと0。。。
夜の仕事でまあまあの収入、手取り20万円くらいはあるようですが、ぱーっと使っちゃうんです。
身の程知らずにキャバクラ行っちゃったりね。
おまけに今は仕事場で用意してくれた寮に住んでいる。
仕事を辞めたとたん宿無しです。
こりゃ、ないないずくしですなー。

学費や1ヶ月の生活費、数十万のお金ぐらい、ぼくが出してやっても、親に出してもらってもいいでしょう。
でもそれじゃあねえ。もう30歳すぎの大人なんだし。
ある程度彼の意志を強くしてやらなくちゃ。
とりあえず学費分10万円用意するよう、彼に言いました。
20万円の給料をもらっているんだから、2~3ヶ月その気になって頑張れば貯まる金額です。
この程度のお金さえ貯められないとしたら、本気ではなかったんだということになります。
10万円貯まったら再度ぼくに連絡するよう言って、彼と別れました。
はたしてどうなるでしょうかねー。

人生を切り拓いて行く要=Keyは「継続した意志」です。
お金がなくたって、人脈がなくたって、住む家がなくたって、意志さえあれば何とかなる。
とはいえ、強い意志を持つのは結構大変で、そんな意志があったなら彼も今こんな暮らしはしていないはずです。
オレもお節介だよなーと思いつつ、毎朝彼の携帯に「今日も一歩前に進め!」なんてメールを送っています。

余談
中野で会ったとき、彼が今働いているお店も見ておこうと思って、連れて行くよう言いました。
ところがもじもじしていて、なかなか連れて行こうとしない。
ようやく案内してもらったら、なんとファッションヘルスでした。
居酒屋じゃなかったんだねー。
こりゃおもしろい!勉強になるなー!
あはははは。
それはともかく、こういう風俗のお店なら反って安心。
辞めるときもトラブルなく行けそうです。

0 件のコメント: