2010年1月18日月曜日

マイペースの技術


こんにちは

ハツカネズミを飼育するかごの中には、たいていリングが付いています。
ネズミがこのリングに乗って、楽しそうに走っています。
ネズミの遊び道具、運動用具ですね。
このリングが付いていると、狭い飼育カゴの中でのネズミのストレスが解消されるので、ネズミの発育はよくなります。

このリングを二つ接続して二匹同時に使えるようにします。
二つのリングが同時に回転するようにするのです。
たいていは二匹同時に遊ぶことはなく、そうなってもすぐ一方のネズミはリングから降りてしまいます。
ところが、リングから降りられないように仕組みにして長時間2匹のネズミがリングを回し続けなくてはならないような状況をつくると、たちまちネズミは胃潰瘍になってしまうのです。

もちろん原因はストレスです。
ストレス解消のためのリングが、二匹同時に使うようにするとストレスになる。
二つのリングが接続されていると、他のネズミに合わせて走らなくてはならない。
これが大きなストレスになるのです。
あくまでストレス解消のためには、自分のペースで走るのがよいのです。

人間も同じなような気がしています。
仕事というのは容易に降りることができないリングのようなものです。
時には走りたくないときにでも、リングの中で走り続けなくちゃならない。
その時、できるならストレスを感じずに走れればそれに越したことはないですよね。
そのためにはなるべく自分のペースで走ることが必要です。
誰かのペースで無理やり走らされるから、ストレスになるのではないでしょうか。
特にペースを乱すのは、上司からの催促です。
催促されると自分のペースで仕事を続けることができなくなり、大きなストレスになります。

なるべく自分のペースで走るための原則は、

 ・やるべき仕事は先にやること
 ・期日は明確に決めておくこと

です。

上司から「君、あれどうなってるの」と突然言われることほど嫌なものはありません。
特に、絶対にやらなくちゃならない仕事なのに、やる気が出なくて放っておいちゃったものを催促されるのは、ストレスになりますよね。
人はたいてい、好きな仕事、楽な仕事の方から着手してしまいがちなんです。
そうすると、嫌だけどやるべき仕事になかなか着手しないでうだうだしてしまう。
そんな時、上司から声がかかる。「あれどうなってるの」と。
これって、上司がリングに乗ってきて走り出すのと同じじゃないですか。
それに合わせて自分も走らなくてはならないから、非常にストレスを感じてしまいます。

ならば、やるべき仕事を先にやっておく。
完成しないまでも6割方でもやっておく。
少なくとも上司から問われたときに、ひと言二言報告できるくらいはやっておく。
少しでも進捗を報告できれば、上司も安心しますし、自分も慌てる必要がなくなります。

そして提出日を○月△日にする、と明確に決めておく。上司と約束しておくんです。
そうすれば、「あれどうなっている」と上司から聞かれても余裕をもって答えられます。
「それなら期日に提出できる段取りで進んでいますよ」と言えばいい。
たとえ全然やっていなくても、期日を決めてあればそう答えることができます。
もちろん、約束は守らなければなりませんが。

そして自分のペースでリングを回し続けるんです。
すると仕事もストレス解消の道具になっちゃうんですよ。
さて、今週も楽しくリングを回していきましょう!


写真は神戸に建設中の次世代スーパーコンピュータ棟。
あと5ヶ月で完成です。ワクワクしますねー。

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