2010年1月19日火曜日

ポイントを外すな、手抜きしろ!

こんにちは

ハイチで大きな地震が起こりました。
死者は数万人にものぼるようです。
こういった大規模災害が起こった場合、けが人の治療のための病院の確保も大事です。
それは誰でもが気づくこと。
でもそれだけじゃダメなんだそうです。
知り合いの公衆衛生を専門にするお医者さんに聞いた話ですが、死者がたくさん出た災害の場合火葬場の確保も、病院と同様に重要なのだそうです。
なぜなら、死体というのは大きな感染源となりうるものだからだそうです。
死体が放置されるとそこで病原菌が大繁殖し、生存者、特にけがをして免疫力の落ちた人に感染する。
だから死んだ方はどんどん荼毘に付す必要があるのだそうです。
災害対策に対する新たなポイントを教えてもらい、目から鱗が落ちました。

さて、職場の若い技術者と電子メールでこんなやりとりをしました。
30歳をすぎて、ぼくもその頃そうだったように思いますが、ちょっと迷いが出てきているようです。

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> そこでふと思ったのが、最近は以前のように「がむしゃらに」
> 動かなくなってきてしまったな、ということです。
がむしゃらがいいわけでもないよ。
そりゃ20代の頃はがむしゃらにやって試行錯誤しながら経験を積むのは大事だけど、そのやり方を30歳にもなって続けるのは感心しない。
ぼくも40歳を超えた頃、がくっと体力が落ちた。
もうがむしゃらにはできなくなってきたんだな、とその時思ったんだよ。
やがてはそういう40代になることを見据えて、30代には30代の仕事の仕方があると思うんだよ。
それは、いい意味の「手抜き」ができるようになることだと、ぼくは思う。
仕事にプライオリティを自分で付けられるということだね。

> 慣れというのもあるのかも知れませんが、結構手を抜きながら
> やっているところがあります。
それでいいのだ。
ただし、手を抜いてできた余裕で、新たなことにチャレンジするのだ。
仕事でもいいし、プライベートでもいい。
がんばれ!
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手を抜くというのは必ずしも悪いわけじゃない。
手を抜けるというのは、大事な仕事のスキルだと思います。
手を抜くという言葉が悪いなら、優先順位の低い、時間とコストをかける意義が低い仕事は、省力化するってことです。
ただし、どこを手を抜くかが重要です。
いかに全体の品質を落とさずに、省力化ができるか。
手の抜き所が分かってないといけません。

要は「ポイント・ツボを外すな」ってことですね。
仕事というのは、日垣隆さんの定義によれば「依頼と納品」。
依頼されたものを期日までに納品することが、仕事の本質なのです。
つまりそこには依頼者という他人が存在します。
依頼者が満足するものを納品する必要があるのです。

逆に考えれば、依頼者が満足すればそれでいいのです。
若い頃失敗が多いのは、依頼者のことを気にせずに自己中心的に仕事をしてしまうからなのです。
つまり、ポイントを外してるので失敗したり、やたら手間暇がかかったりするんですよ。
ここで重要なのは、依頼者はすべての点に満点は求めていない、ということです。
ここは譲れないという所と、ここはまあまあでもいいやという所、ここは気にしないというところがあるのです。
依頼者が譲れないと思っているところを手を抜けば、当然ながら怒られます。
依頼者が気にしないということろを念入りにやると、手間暇ばかりかかってしまいます。

仕事のできない人は、たいていがポイントを外しているのです。
依頼者の視点に配慮しないからです。
ポイントが分からない人は、すべてをまんべんなく満点を取ろうとします。
すると時間ばかりかかり、残業が増えます。
おまけに期日に間に合わず、一生懸命やったのに叱られることになるのです。

梅森浩一『残業しない技術』扶桑社\1000-にこんなことが書いてありました。

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私の大好きな言葉に、「怠け者は二度働く」というネイティブアメリカンの格言があります。
肝心なところで手抜きをしてしまったがために、結局「元も子もなくしてしまった」「最初からやり直しをしなければならなくなった」というたとえです。
自分の怠け心を戒める言葉として座右の銘にしています。
上司の目線や評価軸にもとづいた、いわば確信犯的な手抜きではなく、自分に甘いだけといった場当たり的な手抜きでは、結局そのツケが最後には自分自身へとまわって きてしまいます。(18p)
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手の抜き所が分かるためには、やはり試行錯誤が必要です。
つまり、若いときがむしゃらにやる時期が必要だと思うのです。
がむしゃらにやって失敗するのも若さの特権であることは確かです。
がむしゃらにやって、失敗したり成功したりして、それを反省して勘所を磨く。
だから20代のうちはたくさん残業した方がいいと思います。
でも、ある程度年齢が行ってしまうと、それはちょっとかっこ悪い。
でもいつまでもそれじゃいけません。
30代から徐々にギアチェンジし、40代になったら残業しなくても仕事をこなせるようにならなくちゃ。

怠け者ほど仕事時間が長くなってしまう。
40代すぎても残業が多い人は、本当は「怠け者」なのかもしれませんよ。
それは手の抜き所が分からないから、とんでもないところを手を抜いてしまうので、仕事の質を担保することができず、やり直しせざるを得なくなる。
あるいは、どこも手を抜けずに仕事をしなければならないから、やたら時間がかかる。
しっかりとした戦略なしに、場当たり的に仕事をしているからです。
手を抜くのも「確信犯」でなくちゃいけないんですよねー。

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