2010年1月13日水曜日

うぬぼれるが勝ち


こんにちは

ぼくの職場でも成果主義勤務評価が始まりました。
年度末に、上司の評価の他に、自己採点表も提出することになっています。
自己採点表は10項目の観点について、5段階で評価していくものです。
ぼくも今年度の自分の仕事ぶりを自己採点してみたんですが、ほとんど満点になってしまいました。
オレ、うぬぼれてる?
あはははは。

でもね、今までぼくが出会ってきた有能な人はほぼ100%うぬぼれていましたよ。
自分に自信があるんですね。
オレならこんなことぐらいできてあたりまえだ、みたいな気概がある。

うぬぼれであっても、錯覚、誤解であっても、自分は有能なんだと思いこむことは必要なことだと思っています。
自分が無能だと思っているのに、何かをやる気になれる人なんかいないんじゃないでしょうか。
やれると思うからやれるんだし、やれないと思えばやれない、それが人間ってもんだと思います。
うぬぼれるくらいの人の方がチャレンジングでいられるんです。

まして子どもはそうです。
ぼくの教師としての経験でも、自分は頭がいい、自分は勉強ができると思っている子は勉強ができるんですよ。
たとえ錯覚であっても、そう思っている子どもは伸びるわけです。
伸びないより伸びた方が断然いいに決まっています。
ならばそう錯覚させてやるのが子どもを伸ばすコツなんです。

外山滋比古『子どもを育てる絶対勉強力』幻冬舎文庫から引用します。

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ほめる、ほめられるのプラシーボ効果も大きい。
立派なことをしてほめられるのなら当たり前であるが、なにもしないのに、ほめられるのは、偽薬である。
それでもほめられると、そうなろうとするのが人間である。
頭がよいかどうかは別として、頭がよい、とほめられれば、その結果、本当にいくらかは頭がよくなる。
間違ってもバカと言ってはいけない。
本当にダメになるおそれがある。(146p)
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どんなにほめても、子ども自身が「自分はできるんだ」と思いこまなければダメです。
でも幼少であればあるほど、親や先生や周りの大人が褒めれば、自分もそう思いこめる可能性が高くなります。
ぼくの経験でも10才くらいまでは褒めまくった方がいい。
甘い評価を与え続ける方が、子どもは伸びると思います。
10才くらいまでそう育てて子どもの中に自信の核ができれば、あとは勝手に伸びていくんだと思います。

時々、謙遜してなんでしょうが自分の子どもを「バカ息子」とか言う人がいます。
それも子どもがいる前で。
それはやめた方がいいですよ。
ホントにバカになっちゃいます。

そもそも謙遜ってのは、ホントはそうじゃないけど否定するから意味があるんです。
バカな子どもをそのままバカって言っても、謙遜にはならないのです。
言われた相手も苦笑するしかない。
優秀な子をバカ息子と呼ぶから謙遜になって、かっこいいわけです。
幼い子どもは謙遜なんてことは理解していませんから、親が自分をバカと言ったと受け取ります。
そうすると、自分はバカなんだな、と思いこんでしまう恐れが大きい。
謙遜にもならず、子どももバカになってしまうなら、下手な謙遜なんかしない方がいいってもんです。

子どもが自分に自信をもち、有能感を十分持てたときなら、バカ息子と呼ばれても平気になります。
それが謙遜という社交辞令の一種であることも理解できます。
自分がバカじゃないと分かっていますから、バカと言われても返って自信を深めます。
本音では親も自分のことを優秀だって言ってるんだなって。

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