2010年2月8日月曜日

喜ばれる仕事がしたい


こんにちは

こんなメールをもらいました。

> 関口さんが理研の四季へ投稿された写真を
> 視察説明用に使わせて頂けないでしょうか?
> 具体的には電子ビーム輸送系トンネル内部・外部、
> 共同実験・共同研究棟など、XFEL施設関連の写真達です。
> 2/2(火)の魚森監事の所管事項説明から
> 使わせて頂きたいと考えております。

嬉しいですねー。もちろんokですよー。
と思ったら、続けてこんなメールも。

> いつもお願いばかりで申し訳ないのですが、
> 関口さんが撮っているスパコン施設の写真をこちらの広報用に
> 幾つかいただくことは可能でしょうか?
> HPとかプレゼン資料とか、用途は幾つかあると思うのですが。
> 関口さんが自負(笑)しているよう、とにかく、構図がカッコいい!
> 建物の概観だけでなく、工事中の内部の写真も含めて、
> いろいろ見せて欲しいんですけど。

おっけー、おっけー。光栄至極です!
自分のやったことが誰かの役に立ち、誰かに喜んでもらえるって、とても嬉しいことです。
何より自分の存在価値を感じられます。

写真家の秋山庄太郎さんはこう言っていたそうです。

 女であれ、花であれ、山であれ、小枝であっても
 カメラのファインダーをのぞいて
 「ああきれいだ」と思った瞬間にシャッターを切る

ぼくもそうなんです。
仕事中、カメラを持ち歩いています。
もちろん、工事現場で気になるところがあったら撮影することが主目的。
現場を歩き回って撮影します。
そのとき、「あ、これきれいだな」と思うこともある。
たとえば、建物と空と雲のバランスが美しい!って思ったり。
あるいは、工事の施工状態がとても美しくよくできているとき。
そういうとき、シャッターを押すんです。

秋山さんはさらにこう言います。

 これをカメラに収めて写真にしたら、
 これを見る人も、ああきれいだ、と
 思ってくれるだろう

そうそう、ぼくもそうなんですよ。
このきれいな空、このきれいな工事を誰かに見せたい。
写真にとって見せたら、きっと共感してくれる人がいる。
ぜったい喜んでくれる人がいる。
そう思って、シャッターを押すんですよ。
つまり、常に「誰か」を意識して撮影しているんですね。
写真を見てくれる人が喜んでくれるかどうか。

秋山さんが写真家としてプロでいられるのは、秋山さんの写真を楽しんでくれる人、喜んでくれる人が存在するからなんです。
もちろん喜んでもらえるだけの腕、技術がある。
そこが自己満足で終わるアマチュアとは違う。

写真に限らず、プロの仕事ってそういうことなんだと思うんです。
自己満足ではダメなんです。
こういう工夫をしたらあの人は喜んでくれるに違いない。
こういう結果を出せたら上司や部下も嬉しいに違いない。
そして喜んでもらえるだけの「結果」を出せる腕、技術がある。
それがプロなんだと思います。

人間って、誰かの役に立っていると思えるから、自分の存在価値を見いだせ、ゴキゲンでいられるものだと思います。
偉そうなことを言ってもたいした結果も出せず、誰にも喜んでもらえない人はプロとは言えませんし、こういう人はたいていいつも不機嫌です。
ホンモノのプロは、いつもゴキゲンで笑顔でいる。

ぼくは写真だけじゃなく、本業の工事監督の仕事も同じ思いでやっています。
こういう設計をしたら、あの研究者にとって使いやすいラボになる。
こういう工夫をしておいたら、研究目的が変わってもフレキシブルに対応できる。
こういう工事をしておけば、電源トラブルは起こらず安定した実験ができる。
そうやって誰かの喜ぶ顔を思い浮かべながら、ひとつひとつの仕事をやり通しているんです。
もちろん理想通りにはなかなか行かなくて、予算的な制約も多々ある。
そういうときでも、このくらいなら大きな支障にはならないだろう、この程度なら研究に影響を与えないだろう、と考えるわけです。

そして実際はどうなのか、建物完成後も時間を見つけて自分の造った建物を歩き回り、そこで働く研究者と話をする。
うまくいっていることが分かると、ニンマリできちゃうわけです。
さて、今週もゴキゲンにプロフェッショナル目指して、笑顔でやっていきたいと思います!

0 件のコメント: