2010年8月2日月曜日

木が大きくなる条件


こんにちは

我が家の庭には果樹を植えています。
我が子たちが生まれた年に植えた記念樹です。
サクランボ、スモモ、イチジク、姫リンゴ、杏などなど。
長男が生まれた年に植えた木は、すでに5年経ちましたので、かなり大きくなりましたよ。
そして今年はこれらの木はたくさん実を付けました。
特に肥料もあげていませんが、グングン大きく成長しています。

SPring8やスパコン施設にも仕事で行きます。
これらの場所は木があまり育ちません。
SPring8は山を削ったり、土を盛ったりして造成した土地です。
スパコン施設もポートアイランドにあり、六甲山の土を削って埋め立てた土地。
どちらも人工地盤なんです。
造成したり埋め立てたりする土は、白っぽく硬くてゴツゴツしたような土。
そこへ木を植えても、育つわけがありませんよ。

天然の地盤面は、黒っぽく柔らかな土で覆われています。
この土は「表土」と呼ばれていて、石や砂ばかりではなく、植物や微生物が腐植したものがたくさん混じっています。
水もたっぷり含みつつ、水はけもよい。
当然、肥料となる成分も含まれている。
木が育つのは当然です。

なので、造成地や埋め立て地に木を植える場合、植える場所の周辺に「客土」します。
客土とは、他の土地から表土を運んできて、埋め立て地の土と置き換えることです。
こうすれば、植えた木も表土の中で育つことができるってわけです。

客土をしても、SPring8やスパコン施設に植えた木はあまり大きく育ちません。
スプリンクラーなどで乾燥しないように水まきもしているんですが、育たないのです。
SPring8の場合、野生の鹿が来て若芽を食べちゃうってこともありますがね。
ある程度の大きさに育つと成長が止まり、そればかりではなく徐々に枯れ始めてしまうのです。

天然の地盤の場合、地面の下には「伏流水」が流れています。
いわゆる地下水ですね。
伏流水はミネラルも豊富で、有機分もたっぷり溶け込んでいるのです。
木はこの伏流水を目指して根を伸ばしていきます。
そして根が伏流水に達したとき、永久的に水と養分を確保できるようになるのです。
よって木は太陽の光を浴びてグングンと大きく成長していけるわけです。

造成地や埋め立て地のような人工地盤には、この伏流水がないのです。
木が根を伸ばしても、伏流水へ到達することができない。
たとえ乾燥しないように水をまいてもダメなんです。
客土に含まれている肥料分もやがては使い果たします。
最後は枯れていくしかないのです。
なので、水だけでなく肥料も定期的にやり続ける必要もあるのです。


我が家で育てた苗をスパコン施設に植えました。
やせた土地でも比較的育ちやすい、ローズマリーとチェリーセージ。
上手く育つかな。
少しずつ増やしていって、ハーブ園のようにするのもぼくの夢。

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