2010年9月14日火曜日

線路の幅は1435mm

こんにちは

昨日は新幹線に乗って出張でした。
新幹線の客車の幅は4mほどあります。
これを支えているのは線路に乗っている車輪。
ところがこの線路、幅が1435mmしかないんです。
これは軽自動車の車輪幅より狭い。
よくもこんな狭い車輪幅で4mもの客車を支え、時速270kmで安定して走れるものだと感心しますよ。

ところで、鉄道の線路の幅は日本の新幹線を始め世界共通で1435mmに決められています。
なぜこの幅に決められたのでしょうか。
線路幅が決められた理由は、大昔のローマ時代までさかのぼるのです。

ローマ時代は、幹線道路をヨーロッパからアジアに至るまで張り巡らせた時代でもあります。
道路があることにより、戦争時の人や物資の移動が迅速にできることになり、有利に戦うことができます。
また、平和なときは軍人の失業対策として幹線道路の工事を行いました。
幹線道路が整備されれば、道路を通じての交易が盛んになり、経済的にも豊かになります。

ローマ時代の移動法はもちろん鉄道ではなく、馬車でした。
馬車の車輪によって、道路には「轍(わだち)」が作られます。
何度も何度も車輪が転がることによって、道路に凹みができるわけです。
それぞれの馬車によって車輪の間隔がまちまちだったら、どうなるでしょう。
轍もたくさん何本もできてしまいます。
すると次に走る馬車は、車輪があちこちの轍にはまって走りにくくなってしまいます。

そこでローマは車輪の幅を統一したのです。
車輪の幅が決まっていれば、轍は2本だけになります。
次に走る馬車も、この轍に車輪がすっぽりはまるので、早く走ることができます。
ローマが統一した車輪幅が、今のメートル法で測ると1435mmだったのです。
鉄道は、ローマ時代からの道路の轍の幅にレールを敷いたものだったのです。


鉄道の線路幅が歴史的に決まった理由は、福田和也『超・偉人伝』新潮文庫\552-の127pあたりに書いてありました。

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