2010年12月26日日曜日

恐いくらいでちょうどいい


こんにちは

「お子さんがワガママを言ったとき、どうなさっていますか」
三育小学校の面接の時、先生からこう問われました。
まあもう溌貴君はあまりワガママなことは言わないんですがね。
晶ちゃんは、「きちんと説明して、納得させるようにしています」と答えました。
ぼくは

 ぼくはそういうとき、説明なんかしません。
 ダメなものはダメ、と言って、取り合わないようにしています。
 子どもがいくら泣いて、地団駄踏んでも取り合いません。

と答えました。
先生は「厳しいですねー」とおっしゃいました。
すかさず溌貴君が「もうちょっと優しくてもいいんだけどね」と言って、笑いを取りましたがー。

ともかく、世の中には絶対やってはいけないことがあるんです。
それは理屈じゃなく、ダメなものはダメ。
説明不能なものだったりする。
幼児段階ではまだ論理も理解できないでしょう。
その上泣き叫んでいるときは、親の話なんか聞いちゃいないんですから。
だから、取り合わない。
自分で泣いてもダメなんだと自然に分かるまで待つ。

齋藤孝『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』筑摩書房¥1400-にこうありました。

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やはり、男親は恐いぐらいの存在でないと、男の子には示しがつかないというか、あとで軌道修正ができないところがあります。
最近は友だち親子のような親子もはやっていますが、私はそれにハマり過ぎるのは、危険だと思います。
実際、現場の先生も”友だち親子”風のほうが問題児が多いといいます。(220p)
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友だち親子はぼくも嫌なんですよ。
子どもと親は対等じゃないし、対等であってはいけない。
親は親のやるべきことを、ある時は権威、権力を持ってやらなくちゃいけない。
子どもと対峙することも厭わない勇気が、親には必要だと思うのです。
それに友だち親子って対等じゃなくて、むしろ親が子どもの下僕化してるじゃないですか。
それが子どもをダメにしていると思うんです。

陰山英男『百ます計算の真実』学研新書¥740-にもこうありました。

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「キレる」子どもが社会問題になって久しいですが、子どもがなぜキレるようになったのか。
早寝早起き・朝ごはんができていない等、原因はさまざまで複雑ですが、そのひとつとして、「子どもにとって、怖いものがなくなった」ことが挙げられると思います。
かつて、子どもにとって大人は怖い存在でした。
先生は言うに及ばず、親戚のおじさんや、近所のおじさんに怒鳴られ、震え上がった経験を今でも覚えている方は多いのではないでしょうか。
ところが最近は、「子どもの心を傷つけてはいけない」と、おとなが及び腰になってしまった。
腫れ物を触るように扱われ、チヤホヤされ、子どもは怖いものがなくなった。
今の子どもは、「神様」「仏様」も怖くない。だから我慢できなくなってしまったのです。(122p)
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最新の脳科学でも、「Go-NoGo」問題がきちんとできるかどうかが脳の発達に関わっている、という結果になっています。
Go-NoGoとは、やるべきときにやり、やるべき時ではないときには自分を抑える。
特に、抑えることができるかどうか。
それを訓練することが幼少期の脳の発達には重要なんです。
NoGoが上手くできないと、Goも上手くできないんです。
抑えるところを抑えられるから、やるべきこと、やりたいことができるようになる。
やってはいけないことを抑えられないような人間に、何かをやらせようなんてできない。
社会はそういう仕組みになっているからです。

父親は恐いくらいでちょうどいいと思います。
こんなことをやったらお父さんに叱られる、子どもがそう考えるようになるといい。
そういう父親の方が、友だち親子の親より、結局は子どもにとって価値があり、子どもからも慕われることになる。
子どもってそういうことには敏感で、誰が自分のためになることをしてくれるのか、直感的に分かるんですよ。
もちろんずるくて、誰が自分の言いなりになるかも直感的に分かる。
親が怒ったとしても、親の都合で怒っているのか、子どものために怒っているのかも分かる。
まあ動物に近いですからね、子どもは。

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