2011年1月10日月曜日

すぐ仲良くなれる能力


こんにちは

子どもたちを遊びに連れて行くとき、ぼくは本を1冊ポケットに入れていきます。
先日も石神井公園まで自転車でサイクリングに行きましたが、ポケットには本。
なぜなら、子どもだけで遊ぶ時間をたっぷり確保するためなんです。
親は子どもが遊ぶ姿を見守るだけ。
ただ見守るだけだとヒマすぎるので、本を読むんです。
そうすると子どもが飽きるまでたっぷり遊ぶのを「待つ」ことができる。
親の方が退屈して「早く帰ろう」と言わなくてすみますからね。
もちろん子どもが「ブランコ押して」とか「鬼ごっこやろう」とかリクエストしてきたら、それに付き合いますよ。
でも遊びの基本は子ども同士。
親や大人が関わらない遊びもたくさんやってほしいんです。

石神井公園の帰り道に寄った公園でも、最初は溌貴君ととしきくん二人で遊んでいました。
そのうち、公園に来ていた同年代の子どもと遊びだした。
歳を聞いたら5歳だって。
溌貴君ととしきくんのちょうど中間の年代の子ですね。
溌貴君はお兄さんぶってその子の面倒を見、としきくんはもう一人のお兄さんみたいにその子の後を追う。
その子とは1時間以上遊び続けていました。
そんなほほえましい姿を見ながら、ぼくは日当たりのいいベンチで本を読む。
ああ、ハッピー、ハッピー。

内田樹『邪悪なものの鎮め方』バジリコ¥1600-にこうありました。

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つねづね申し上げているように、子どもをほんとうに生き延びさせたいと望むなら、親たちは次の三つの能力を優先的に涵養させなければならない。
 何でも食える
 どこでも寝られる
 誰とでも友達になれる(277p)
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我が子たちは親が言うのもおかしいかもしれませんが、とてもフレンドリー。
誰とでも友だちになれるようです。
児童館に遊びに行っても、小学生のお兄さんたちにかわいがってもらって、遊んでもらえる。
自分たちより年少の子どものめんどうをよく見る。
素晴らしいと思います。

誰とでも友だちになれることって、二つの意味があると思います。

 1.自分を相手に合わせられる
 2.相手を自分に合わせていける

これは何でも食える、どこでも寝られるにも共通する資質だと思います。
まずそうな物でもちょっと無理して食べてみると、意外と美味かったという経験は誰にでもあるでしょう。
最初から拒否、否定しないで、まずは対象と向き合ってみるという気持ちは大切です。
こんなところじゃ眠れないな、と思う場所でも、新聞紙を敷いたり、囲いを作ったり、何とか眠れる場所に変えていくなんてことをやることも大切。
つまり対象の方を自分に合わせてしまうんですね。

前者は、どんなものでも自分を相手に合わせていって、自分を広げていく能力。
後者は、相手を感化し、変えていこうとする能力。
両方があるから、世界が広がり、楽しい環境を作っていけるんです。
そしてそうあるほど、世の中で活躍ができ、生き延びていける。

生き延びるといっても、何も我が子たちを「勝ち組」にしたいわけじゃありません。
より満足した人生、幸福感に満ちた人生を自力で築いてもらいたいのです。
ハッピーな人生のために、何でも食い、どこでも眠れ、誰とでも友だちになれ、なんです。

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