2011年1月16日日曜日

ごはんを食べよう!

こんにちは

我が子たちは偏食で、肉や野菜はほとんど食べず、ごはんやうどんなど穀類ばかり食べていると書きました。
赤ちゃんや幼児期は偏食が当たり前なので、無理強いしてまで嫌いな物を食べさせることはしていない、とも書きました。
だからといって栄養バランスにまったく気遣いしていないかというと、そうでもありません。

まず、ごはんはしっかり食べる。
そのためにスナック菓子などはあまり与えず、お菓子類でお腹を満たしてしまいごはんが食べられなくなるようなことはしない。
きちんと、朝ごはん、お昼ごはん、晩ごはんは食べる。
それは、スナック菓子はカロリー以外の栄養素が欠けているからね。
いくらカルシウムやビタミンなどが添加されているといっても、それは商品価値を高めて、あえて言えば消費者を安心させて買わせようという理由からでしょう。
きちんとした食事にはかないません。

二つめは、いいお米を食べる。
ごはん=お米はほぼ完全食品です。
これさえ食べておけば、人の成長や活動、生きていくのに必要なほぼすべての栄養素が満たされる。
炭水化物はもちろん、タンパク質、ビタミン、ミネラル、油脂も含まれているんです。
こういう食材は他にはジャガイモくらいでしょうか。

だからお米にはこだわっています。
我が家では、新庄水田トラストでお願いしているお米を食べています。
一口3万円で300坪の水田を農家の方にお願いして、無農薬でお米を栽培してもらう。
そこで収穫されたお米をいただくわけです。
300坪でだいたい40kgのお米が収穫できます。
それぞれの家庭のお米の消費量によって、お願いする口数を決めればよい。

我が家では玄米で送ってもらっています。
長期保存には玄米のままの方が味が落ちませんからね。
毎週末に1週間分精米して食べています。
精米も3分づき、5分づきにしています。
炭水化物以外の栄養素は、お米の表面にあります。
なので、完全に白米にしてしまうと、その栄養素が失われてしまいます。
それはもったいない。
分づき米にすれば胚芽も残りますしね。

玄米のまま炊いて食べてもいいんですが、玄米の表面には「発芽抑制因子」という成分が残っています。
この成分があるために玄米はすぐに発芽しないわけです。
稲は適切な季節になるまで発芽しないように、この成分を作って実らせるのです。
ところが発芽抑制因子は、人に対しては毒性があります。
特にまだ胃腸が完成していない幼児には食べさせない方がいいのです。
玄米をそのまま炊いたものより発芽玄米の方が体にいいのは、いったん発芽させることによって発芽抑制因子が分解されるからなのです。
家庭でも発芽玄米をつくることはできますが、手間が大きい。
なので、我が家では分づき米にしているというわけです。
玄米の表面を薄く削るだけで、発芽抑制因子も削り取ることができますから。
精米して残った糠は、庭の植物の肥料として使っています。
無農薬のお米ですから、ぬか漬けにも使えますね。

玄米や分づき米は美味しくないと思っている人も多いですよね。
やっぱり完全に精米した白米がいいって。
でもいいお米は違いますよ。
玄米、分づき米でもとても美味しい。
逆に言えば、悪いお米は精米しないと食えたもんじゃないってこと。
こうして分づき米を炊いて食べているので、我が子たちが多少偏食でも気にならないってわけです。

ところで、いいお米は値段が高い、という印象がありますよね。
水田トラストは40kgで3万円ですから、10kgあたり7500円。
魚沼産コシヒカリと同じくらいでしょうか。
スーパーなどで売られている普通のお米の2倍くらいします。
でも実は、いいお米を買ったとしてもお米は安いのです。

ちょっと計算してみましょう。
お米1kgはほぼ7合の量があります。
1合は約150gです。
10kg7500円なら、1合で110円にしかなりません。
お米1合を炊けば、お茶碗4膳分、どんぶり2杯分のご飯になります。
お茶碗1杯28円、どんぶり1杯55円なんですよ。
安いでしょ(炊くための手間や電気代は入っていませんが)。
スナック菓子一袋100円、菓子パン1個100円と比べても断然安い。
しかも栄養価が高く、体にもよい。
ちょっといいお米を食べてもそうなんです。

日本人のお米の消費量は、50年前の約半分になっているそうです(1965年;111.7kg、2007年;61.4kg)。
金額にすると、今の人はお米に年3万円程度しか使っていないんです(つまり平均すると10kg5000円のお米を食べているってことですね)。
それに対してお菓子類の消費額は、年8万円。2.5倍以上なんです。
健康のためにも家計のためにも、ご飯を食べる方が得なんですよ。
そのうえ、日本全体にとっても得なんです。

日本の食料自給率は40%と言われています。
こんなに少ない自給率では、有事の時大変だって。
でもこの数字、カロリーベースでの計算なんです。熱量ですね。
主食としてごはん(お米)をしっかり食べて、ほとんどのカロリーをごはんから得る。
50年前の日本人のように今の倍のお米を食べる。
お米はほぼ国産ですから、それだけで自給率は80%になるんです。


幕内秀夫『1食100円「病気にならない」食事』講談社+α新書を参考にしました。
ごはんお茶碗1杯30円弱であるので、それにみそ汁とおかず1~2品で合計1食100円程度になるってことが書いてあります。

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