2011年3月27日日曜日

無事である幸せ


こんにちは

地震以来の我が家の報告です。
みなさんお元気ですか。
おかげさまで我が家も、親戚を含めて無事でした。

ぼくは地震当日、神戸出張からの帰り道、新幹線の中で7時間缶詰になりました。
品川に着いたのは夜11時。
でも電車は止まっていて帰宅困難。
都営地下鉄が動き出したとの情報で、最寄りの地下鉄泉岳寺駅まで歩きました。
地下鉄駅も長蛇の列。
とにかく帰りたい一心で列に並びました。
ようやく乗れて、大門で大江戸線に乗り換え。
この乗り換えも大変でした。
ホームも人、人、人であふれている。
乗り換えに1時間半かかりました。
そして大江戸線で練馬まで、そこから自宅までは徒歩です。
ようやく明け方近くに帰宅することができました。

地震直後、新幹線の中から家族の安否を確認、そして自分の無事を伝えるために、携帯から電話をかけましたがつながりませんでした。
携帯電話は災害時は役に立ちませんね。
幸い無線LANによる電子メールは使えましたので、メールでのやりとりでお互いの無事を確認でき、安心しました。
連絡手段は一つだけではなく、複数持つことの大切さを実感しました。
通信インフラはとても大切ですね。

さて、そんななか溌貴君は無事3/17に幼稚園の卒園式を迎えられました。
余震も続く中、式も簡素に行いましたけどね。
溌貴君を含めてさすが幼稚園年長さん、そして先生たちの指導も素晴らしく、とてもよい卒園式でしたよ。
地震で被災された方々のことを思うと、家族が無事であったことの幸せをかみしめました。

2011年3月23日水曜日

福島第一原発事故を理解する

こんにちは

福島原発事故も仮設電源がつながり、収束に向かいつつあるようです。
福島第一原発は地震動には十分耐えたようですが、津波が設計上の想定を超える大きさだったようです。
設計上想定した津波の波高値は5m程度なのに対して、今回の津波は14mにも及んだそうです。

現代の建築物・構築物は、科学技術の進歩によって構造など正確に計算して造られています。
なので、想定内であれば確実にその事象に耐えます。
が、裏を返せば想定外にはとても弱い。
想定を超える事象に遭遇すると、たいてい壊れてしまうのです。
なぜなら想定内で健全に機能する最小限、つまり経済合理的に造るからです。
多少の安全率を見込んで造りますが、予算には限りがありますから、過大、過剰には造れません。
過大、過剰に造って、<無駄>と批判されることだってあり得ることだからです。
「そんな事象、本当に起こるのか?」という質問に対抗することはできないのです。
なので想定とはこれまでに実際に起こった、経験した最大の事象とするしかない。
実際に経験したことなら、「これまであったことだ」と言えるからです。

たしかに津波波高値の想定5mは過小であった感はありますが、福島原発は日本の原発が造られはじめて初期のものであり、造られた時代(昭和40年代)の判断からすると仕方がなかったのかとも思えます。
今現在の判断基準で、それを過小評価だったと断罪するのは、後知恵にしかすぎないとも言えるのです。

これまでの福島原発事故への対応を見るに、東電も行政も、想定外のことに対して非常によく対応していると思っています。
想定外のことにはマニュアルがありません。
マニュアルがなければ、多少の試行錯誤は避けられないことだと思います。
外野から見て、不十分なところがないとは言えないかもしれません。
でもその中で、ベストとは言えなくても、セカンドベスト、ベターな対応を続けているとぼくは思います。
現場を預かる東電のエンジニアたちの気概も伝わってきます。
この難局を乗り切れるのは具体的な技術を持つエンジニアがいるからこそです。
早く事態が収束することを願っています。

カリフォルニア大学サンタバーバラ校で行われたセミナー「福島原発の放射能を理解する」のスライドを、理研仁科センター橋本さんらが邦訳してくれました。
科学的にきちんとした資料だと思いますので、紹介しますね。
http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html

2011年3月8日火曜日

OJTの正しいやり方

こんにちは

もうすぐ転勤する(と言いつつなかなかしないんですが^^;)ので、若い部下に帝王教育を施しています。
どうやるかというと、一つには「お手本を見せる」、もう一つには「放っておく」。
今、今年度内に完成する大規模研究棟工事の仕上げをしています。
完成検査などにも部下を連れて行きます。
ぼくのやることを見せるわけです。
その中で部下からの質問にも丁寧に答えますし、工事や設備の意味や、検査の視点なども具体的に話します。

こんなことは上司なら当然誰でもやっているこどでしょう。
でも教えるだけじゃ人は育たないんです。
突き放すことも大切。
教えたことを転用する機会も必要だし、分からないことを自分で調べたり、考えたりすることも必要。

だから、来年度造る小さい工事については、彼に完全にお任せしちゃってるんです。
何か質問、相談されても、「自分で調べなよ」と突き放している。
何を調べればいいか、誰に聞けばいいかなど、ヒントはぼくが手本を見せていることの中にちゃんと含まれているようにしているんです。
でも、直接的は教えないのです。

ある統計によると、社会人の職場外での平均学習時間は、1日たったの8分だそうです。
大人は意外と不勉強なのです。
平均は8分でも、おしなべて誰もが不勉強ってわけじゃない。
する人はするんです。
職場外でも自主的に勉強する人の平均学習時間は、なんと125分。
毎日2時間以上勉強するんですね。
つまり、勉強する人はたくさんする、しない人はちーっともしないんです。
それが積み重なって、仕事力の差になってくるんです。

する人は125分、しない人は0分として、する人としない人の割合を計算してみます。
全体を1として、する人の割合をaとすると、

 125*a+0*(1-a)=8、
  a=8/125=0.064.

なんと、社会人で勉強する人は6.4%しかいない計算です。
社会人として成功している人の割合は5%と言われています。
上の計算はこの事実とほぼ合致している。

人生の良し悪しは、要するに勉強するしないと大きく相関がある、とぼくは考えています。
100マス計算の生みの親、岸本裕史さんは、

  学年×10分間、自宅学習しなさい

と言っています。
小学校1年生なら10分間、2年生なら20分間、という具合です。
すると、6年生では60分間=1時間も勉強する習慣が付くことになります。
中学校に入学すると、小学校とは比べものにならないくらい授業のスピードが上がります。
6年生までに毎日家で1時間勉強する習慣が付いていれば、中学校に入学しても十分授業に付いていくことができます。
このくらい勉強する習慣が身に付くと、学校の勉強を理解することができるし、授業が楽しくなる。

そして中3で90分間=1時間半ものコンスタントな勉強習慣があれば、高校受験なんからくらくトップ高をねらえます。
さらに高3で120分です。
ほら、勉強し続ける社会人の勉強時間と同じになるでしょ。
社会人になっても成功できるだけの勉強習慣が身に付くんですよ。
まー、たいてい大学でだれちゃう子どもが多いんですが。。。
とはいえ、一流大学の理科系学部に進学すると、毎日2時間くらいは自分で勉強しないと講義や実験について行かれないのも事実なんですよ。

このことは社会人にとっても同じ。
勤務時間に流れてくる仕事をこなしているだけじゃ、仕事力は身に付きません。
仕事のとらえ方が表層的になってしまうからです。
仕事の裏にある原理や基礎を自分で勉強しなくちゃいけないんです。
そして少なくとも若いうちは、勤務時間外にも勉強しないとダメなんです。

小宮一慶『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』サンマーク出版¥1400-にもこうありました。

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ただの事務処理だけなら、オンザジョブトレーニング(OJT)をある程度やれば、誰でもできるようになります。
でも、目の前の仕事を本質まで掘り下げられるかどうかで、その道でプロになれるかどうかが決まります。(65p)

本質をオンザジョブで教えてもらえることはまずありえない。
OJTで上達するのはあくまで作業です。
だから、オンザジョブでは作業を学び、オフで本質を知るという、その組み合わせが大事です。(139p)
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OJT,勤務時間だけで覚えられるのは「作業」だけなんですね。
そんなの誰でもできるようになる。
それはルーチンワークにすぎなのです。
誰でもできるような仕事は、あまり価値がありません。
誰でもできるような仕事しかできない人は、あまり価値がありません。
価値のない人は、誰かと交換可能です。
会社の収益が悪くなれば、人件費の安い他の誰かと交換されてしまうのです。

若いうちだけじゃありません。
ベテランになろうと、偉くなろうと、学び続ける。
それが自分の価値を上げていく。
学び続けている人は、その人しかできない仕事ができるようになる。
それは、新たな仕事を生み出す能力です。
他の人とは交換ができないものを生み出す能力なんです。

同書にはこうもありました。

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もう少しがんばって、30時間、バカになって、ちゃんと勉強すれば、基本的な考え方の枠組みを身につけることができます。
つまり、これまでとはまったく別のものの見方やものさしを手に入れることができるのです。
そうすれば、人からも評価されるようになる。
何よりも自分自身、同じ仕事をやっていてもおもしろさが断然違ってくるのです。(67p)
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他の誰とも交換できない価値ある仕事ができれば、自尊心、自負心も生まれます。
仕事をしていてもその意味が分かるので面白くなります。
面白ければゴキゲンになれます。
ゴキゲンになればいい仕事もできるようになる。
だから学び続ける。
基礎基本を身につける。
仕事の裏にある原理を理解する。
そういう習慣を部下にも持ってもらいたいなーと思っているんです。

2011年3月7日月曜日

アスピレーション!


こんにちは

完成したばかりの神戸iPS研究棟電気工事を担当してくれたベテラン技術者の方からメールが届きました。

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1年間ありがとうございました。
平成22年2月11日にお会いしまして1年間大変お世話になりました。
九電工生活最後の年にすばらしい監理者の素で仕事が出来ましてありがとうございました。
監理手法を学ばせてもらいました。
2月25日(金) 竣工検査が、無事終了して、計野君とポートラーイナの中で彼が『毎日ポートライナーの中で仕事のことばかり考え乗っていたが、今日はすがすがしいですよ・・・』の言葉で現場責任者ならではの言葉と感動しました。
頑張ったものだけが感じる充実感だと思います。
そんな感じも現場を離れ管理部門につくとだんだん感じなくなります。
新入社員教育の中で話すのですが、『電気が点灯した瞬間の喜びを感じてほしい』この感じわからない人は、当社に向かないです。と話すのですが、自分自身が忘れかけていました。
今後もその気持ちを忘れずに最後の仕事をやって行きたいと思います。
ほんとにありがとうございました。
1年間の出来事を整理してみたいと思います。
現場事務所に泊まりながらでも仕事を片付ける若者たちが、当社の宝だと思います。
若いってすばらしいことですね
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嬉しいですねー。
iPS棟は短い工期、狭い敷地の中での工事でしたから、とても厳しい条件の中での仕事でした。
苦労も多い現場でしたよ。
その分、みんなで力を合わせて熱を入れて造ってきたのも確か。
それがいい結果に結びついたんだと思います。

若い代理人も現場に寝泊まりして仕事をした日も多かったそうです。
彼が「毎日ポートライナーの中で仕事のことばかり考え乗っていた」と言っているのも嬉しいですね。
それだけ仕事に熱中していた。
たぶん、錯綜した工事の段取りを考えていたんでしょう。
「明日はどういう段取りにしようか」「今日はどうやれば上手くできるか」ってね。
考えては現場で実践する。
思い通りに行ったり、行かなかったり。
それをまた明日の仕事に活かしていく。

吉越浩一郎『どんどん決めてどんどん動け!』実業之日本社¥1400-にこうありました。

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知人が教えてくれたのですが、じつはひらめきや汗、つまりインスピレーションやパースピレーションの裏には、「アスピレーション」(aspiration)というものがなければならないのだそうです。
アスピレーションというのは、とにかくやり遂げようとする熱望ですが、汗をかき続けるためには、心の中で燃えるこうしたものを持たないといけないようです。
ある経済人はこのアスピレーションのことを、「責任感」と言っています。
この表現も悪くないと思いますが、要は一生懸命努力することが大事なのです。
「頑張り」「ひたむきさ」「愚直さ」などと通じるものかもしれません。(73p)
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いい仕事をするには「情熱」が欠かせません。
もちろん技術や経験も大切です。
技術や経験があれば、そつなく仕事をこなすことはできる。
でも情熱を欠いた仕事は、面白みがないんですよ。
それは出来上がったものを見れば分かる、伝わるんですよ。

そつなく造ったものからは、何も学ぶことがありません。
今以上に技術は身に付きませんし、実のある経験にもならないのです。
情熱をかけ、責任をもって愚直にひたむきにがんばる。
だから新たな技術も身に付くし、その経験が次に活きるんですよ。

情熱をかけた仕事は、いつまでもその中に熱いものを内包している。
ぼくらの造っている建物だと、それが出来上がったあとにそこで仕事をする人たちにも影響するんです。
情熱が遷るんですよ。
情熱をかけて造ったいい建物の中にいると、何となくゴキゲンになるんです。
ゴキゲンになれば仕事もはかどります。アイデアも湧いてきます。
ずっとずっとぼくらの造った研究棟から、いい仕事が生み出され続けるんだと、ぼくは信じています。

今日は筑波細胞リソース研究棟の監督員検査です。
楽しくがんばってこようと思います!

2011年3月5日土曜日

健康が一番


こんにちは

生命保険を止めて二月がたちました。
前にも増して、健康に注意するようになりましたよー。
健康のためには、がんばりすぎず、ラクしすぎず、ですね。
と言ってもメリハリが大事。
がんばるときはがんばる。
けどそれが長くならないように気をつける。
がんばって、締め切り、約束はきちんと守るんです。
そしてがんばった後は、しっかり休む。
やるべきことを貫徹させれば、気兼ねなく休むことができます。

藤原美子『夫の悪夢』文藝春秋¥1429-にこうありました。

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夫(藤原正彦氏)は、生命保険の勧誘のおばさんが来ても「生命保険に入ったら女房に殺されてしまいますから」などと言って保険にも入らない。
節制していれば人間ドックにも入る必要はない、と言ってドックにも行かない。
健康オタクともいえる夫は努力の甲斐あってか、健康診断ではすべての項目において「問題なし」で、判定はAである。
一時期、仕事が極端に混んでいたときは血圧が百五十を超えることもあったが、食事に気をつけ毎晩歩いているうちに正常値に戻ってしまった。(68p)
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藤原家も生命保険に入っていないんですねー。
そして健康を維持するための努力もしている。
食事と適度な運動。
スバラシイです。
ぼくも見習いますよー。
生命保険に勧誘されても「女房に殺されちゃいますから」って言おうっと。
あはははは。

ともかく何をやるにも健康が一番大切ですね。
不健康で不機嫌だと、不満や愚痴が口から出ちゃって、周りの人にまで嫌な気にさせてしまいます。
そうすると人は離れていき、孤独になってしまいます。
健康だとゴキゲンになりやすい。
ゴキゲンであれば好きなことに熱中できる。
ハッピーです、自分も周りの人もね。

我が社の計算機構長の平尾公彦さんも、子ども向けの雑誌のインタビューでこう言っています。

 そもそも現在活躍しているリーダーで、病弱な人はほとんどいないのではないでしょうか。
 リーダーは責任が重く、時に辛いこともありますから、体も心も強くあるべきですね。

社会に出てひとかどのことを成し遂げようとしたら、やっぱり身も心も削られる思いもしなくちゃならないでしょう。
新しいことをするときは、必ず反対勢力もいますしね。
その時やすやすとへばってはいけない。
強い体と意志でやり続けることが必要なんです。
その時頼りになるのは健康です。
体が健康なら心も萎えることがありません。
正しいと思うことにじっくりと取り組み、成し遂げるまでやり続ける。

そして体が健康なら、心も明るくなり、にこやかになれます。
世のため人のためになることをにこやかにやり続けていれば、必ず助けてくれる人がいます。
手伝いたいと思う人が集ってくる。
最初は孤独かもしれませんが、人から認めてもらえるところまで持ちこたえることができるんです。
体が不健康だと心も萎え勝ちなので、いい方向に向かうまで耐えられない。
いつも苦しそうな顔をしていたら、誰もが敬遠しますよね。
いくら正しいことでも、大きなことはひとりでは絶対にできないんです。

溌貴君もとしきくんも健康で元気に育ってほしいです。
いつもニコニコして楽しそうにしている。
友だちに恵まれ、いつか大物になってほしいですねー!


写真は技術士会主催のサイエンスカフェ。
みなさん、楽しそうですー。

2011年3月4日金曜日

いい夢見ろよ


こんにちは

夜眠るときは家族4人ふたつのお布団で川の字になって眠ります。
たいていは、お母さんの布団にとしきくん、ぼくの布団に溌貴君が一緒に入ります。
夕べは溌貴君もお母さんのお布団に潜り込みました。
お母さんのお布団はダブルサイズだから、無理すれば子ども二人とも入れないことはない。
でも狭いですよー。
その上、溌貴君は寝相が悪いので、一緒に寝ると安眠できないし。

「はっちゃん、お父さんのお布団で寝なさいよー」
晶ちゃんはこう言いました。
すると溌貴君はこんなことを言ったんですよ。

 お父さんのお布団だと夢見ないの
 お母さんと寝るといい夢見られるからね

このー、人ったらしー。
すると晶ちゃんもゴキゲンになって、

 そうよねー。
 お父さんには夢がないもんねー。
 私は夢いっぱいだからー。

だって。
確かにプラグマティストのぼくは常々「くだらない夢なんか見ても意味がない。夢は実現可能でなくてはならない。実現できない夢は妄想に過ぎない」なんて言ってるからね。

と言うわけで、溌貴君はお母さんのお布団で眠りました。
いい夢見たかな?

2011年3月1日火曜日

図々しいくらいでちょうどいい


こんにちは

昨日は和光研に建設してきた、脳科学総合研究センターの新しい研究棟「神経回路遺伝学研究棟」の竣工検査でした。
こちらもいい出来ですよー。
ぼくも何棟か実験動物飼育施設を造ってきましたが、これまでの経験を活かして機能バツグンのものができたと自負しています。
検査も終始ゴキゲンに進みました。
担当理事もニコニコです。
残念ながら脳センターのセンター長である利根川先生は出席されませんでしたが、副センター長から

 利根川先生もMITの研究棟よりいい

と言ってもらったと聞きました。
嬉しいですねー。
この工事も厳しい工期と予算で造ってきましたが、施工スタッフたちもこの言葉を聞いてとても嬉しそうでした。
苦労した甲斐がありましたねー。

小宮一慶『できる社員はこうして育てる!』ダイヤモンド社¥1400-から引用します。

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彼ら(有能なセールスマン)に共通した考え方は、

①「他社商品より自社商品のほうがお客様のためになる」、
②「自社商品を買うなら、他の人から買うより、自分から買っていただいたほうがお客様のためになる」

という信念を持っていることだった。
つまり、自分から買ってもらうことが、自分のためではなく、お客様のために最もよいという信念を持っているのだ。(21p)
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なるほど、なるほど。
ぼくもそうなんですよー。
仕事は誰のためにやるかと言えば、当然エンドユーザーであるお客様のため。
お客様が喜ばないような仕事はしてはいけません。
ぼくの仕事ならお客様は研究者ですね。
ぼくらの造った施設で気分よくゴキゲンに仕事をし、いい成果を出してもらう。
それがぼくら研究施設を造るものの最大の仕事だと思っています。
それ以外のこと、たとえば社内政治とかね、は枝葉にしかすぎないんです。
根本を間違えないようにしなくちゃ。

そしてぼくは、

 よい施設を造るには、オレがいなくちゃだめだ

とも思っているわけですよ。
図々しいでしょー、かなり。
でも図々しいくらいでちょうどいいと思っているんです。
そのくらいの自負を持って取り組んでいるんです。

脳神経回路棟竣工検査でも、担当理事や副センター長にお願いして集合写真を撮らせてもらいました。
理事も副センター長も快く応じていただけました。
だってゴキゲンなんだもんね。
集合写真を撮ってみると分かることがあります。
この仕事に対する貢献度。
あまり貢献しなかった人は、なんとなくおどおどした表情で写っているんですよ。
あるいは、写真に写りたがらない。
自分は貢献したと自負のある人は、にこやかに堂々とした感じで写っている。
写真の中央近くに図々しくいたりしてね。
あ、それオレじゃん!
あはははは。


写真は電気工事のスタッフたちと。
いい仕事を残せました!