2011年6月14日火曜日

拙速主義で行こう!


こんにちは

このところ設備の保守業務の契約に必要な書類を作成することに集中しています。
もちろん、スパコンの立ち上げのための仕事をしつつ、です。
ほぼ半日はスパコン立ち上げのため、半日は保守業務の仕事をしています。

保守業務とは、たとえばエレベーターのメンテナンス契約など。
年間数回、メンテマンに来てもらって、点検と消耗部品の交換をしてもらう。
それによって常にエレベータを安定に安全に使え、事故、故障を少なくする。
きちんとメンテしていると、寿命も伸びますしね。
だから、保守はしっかりしていかないとならないのです。
ぼくの勤務するキャンパスの建物も完成後1年を経過したので、すぐにでもメンテナンスを始めないとね。

で、どんなメンテナンスをするかを記載した仕様書を2日で1件を目標にザクザクと作成しています。
仕様書ができたら、即業者さんに見積依頼。
今はすべての会社さんに電子メールで連絡ができるので、楽ちんですね。
便利便利。

見積も1週間くらいはかかります。
その期間に別の保守の仕様書を作成。
そしてまた見積依頼。
業者さんから見積が出てきたら、それをチェック。
こっちの予算と合わなければ金額を交渉。
合意出来れば、書類一式を契約担当部署へ持って行き、契約依頼。
こんな風に進めています。

実を言うと、ぼくは保守契約の仕事をこれまでほとんどやったことがありませんでした。
未経験者、初心者なんです。
それなのにザクザク進められるにはワケがあります。
それは「TTP」。
”徹底的にパクる”ってことです。

エレベータなんか、ぼくの勤務するキャンパスだけじゃなくて、他のキャンパスにもあるものです。
ならば、他のキャンパスでも保守契約をしているのは当然。
どんなメンテをしているか、他のキャンパスの担当者に教えてもらえばいい。
仕様書を見せてもらって、つまりは真似しちゃうんですよ。
もちろんそれを自分のキャンパスにフィットするようにアレンジしますけどね。

ぼくはこれまで職場の各キャンパスの研究棟を作る仕事をしてきました。
そのおかげで、各キャンパスの施設担当の人達とも顔なじみなんです。
書類を参考にさせてください、ってお願いすると対応してもらえます。
ありがたいですね。
この時も電子メールでサッと書類が届いちゃいます。
即仕事に取り掛かれますよ。

日垣隆/岡本吏郎『世界一利益に直結する「ウラ」経営学』アスコム¥1400-にこうありました。

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日垣 先日システム・エンジニアの人と、「どんなSEが一番儲かるか」という話をしていました。
「仕事の質が高い人」とか「性格がいい人」とか「記憶力の優れた人」とかいろいろ出たのですが、結局落ち着いた線は「スピードの速い人」なんです。
スピードの速い人が最も安定的に仕事ができるという結論になりました。
いつ終わるかわからない正確な人よりも、多少 バグがあっても時間通りに終わる人、あるいは他の人以上に早く終わる人の方が、優秀ではないかという結論に達したのです。
仕事が早ければ時間的な余裕も生まれるので、仮にバグが出たとしても修正がききます。(82p)
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そうなんです、つまりは「拙速主義」ですね。
仕事もスピードなんです。
速く仕上げれば、時間的余裕もできる。
速く仕上げておけば、誤りがあってもそれを直す時間がある。
誤りがなければ、次の仕事に着手できる。

そして拙速主義で大切なのは、完璧は求めない、ということ。
合格点であればいい。
合格最低点+アルファ程度を狙うべきなんです。
その程度の品質で仕事をするなら、速くすすめることができる。
間違ったとしても、「はいごめんなさい、すぐ直します」で済みます。

ほとんどの仕事は合格点しかもとめられていないものなんです。
完璧にやる必要はない。
完璧は過剰品質になってしまい、費用対効果が合わないんです。
つまりは無駄。
会社で給料をもらって、無駄なことをしてはいけません。
要求水準を間違えているってことです。

加えて、特に初めてやる仕事、慣れない仕事ほど、速くやるほうがいいんです。
速くやって、上司や同僚など経験のある人にチェックしてもらう。
初めてやる仕事、慣れない仕事なんだから、間違いがあって当然。
気楽にチェックしてもらえるんです。
何もできてない状態で相談するより、不完全でも一応仕上げてから相談したほうが、具体的なコメントをもらえるものです。
コメントをもらったらお礼を言って、さっさと直す。

仕上がりが遅くて締切りギリギリだと、相談する時間もありません。
上司に提出して「なんじゃこれ!」ってことになりかねませんよ。
だから拙速主義でぼくは行くんです!


拙速主義のおかげで、好きなことをする時間も生まれます。
そういう時間にあれこれ考えたり、勉強したり、論文を書いたりね。
おかげさまで、電気設備学会賞もGet!

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