2012年3月6日火曜日

性格と頭の善し悪し


こんにちは

  性格が悪い人は頭が悪い人だ(by鈴木晶)

内田樹/鈴木晶『大人は愉しい』ちくま文庫¥700-を読んでいたら、こんなフレーズに出会い、思わず吹き出しちゃいました。
あはははは、そうなんだよねー、性格が悪い人は頭も悪いんだよねー、うんうん、その通り!
頭が悪いと言っても、決して学歴がないとか、知識に欠けるとかではありません。
学歴もけっこう高いし、いろいろなこともよく知っている。
でも頭が悪く見えちゃう人って案外いる。
その原因は、性格が悪いからなんですね。

じゃあ、性格が悪いってどういうことでしょうか。
たとえば、他人の言うことにいちいち難癖をつけること。
家族や同僚など身近な人の言うことを、ハナから否定する。
それはダメだ、そんなのはおかしい、うまくいくわけがない、とかね。

もちろん人間なんだから、常に正しいことを言う訳でも、やる訳でもありません。
間違いもある。
その間違いを正すためのアドバイス、サジェスチョンならいいんですが、全否定しちゃうんですよ。
アドバイス、サジェスチョンは、上手く行かせること、成功することを前提にしたもの。
だからアドバイス、サジェスチョンしてくれる人なら、ありがたくいい人だと思える。

でも全否定されちゃうと、嫌な奴だなーって思うわけです。
その人が嫌いになるのは当然ですよね。
もちろん世の中には嫌われてでも言うべきことは言う、という時もあります。
でも全否定おじさんはそれとも違う。

なぜなら、アドバイス、サジェスチョンは次の行動を生み出します。
ところが、全否定は次の行動には繋がらない。
すべて潰してしまうからです。
そして、全否定おじさんは潰れることを望んでいるのです。
潰れてしまったのを見て、ほら俺の言ったとおりだろう、だからダメなんだ、と言う。

つまり、全否定おじさんの望むことは「失敗」。
それも自分以外の人たちの失敗。
他人の失敗を望む人を、性格がいいとはとても思えませんよね。

あ、いつのまにか「全否定おじさん」なんて、男性に限定してしまいました。
でもね、ぼくの狭い人間関係に限っていいますが、女性より男性の、しかも中年以上の年齢の方に、全否定する方が多いみたいです。
だから、「おじさん」で通しちゃいましょう。あはははは。

ところがこの全否定おじさんが、すっかり忘れていることがあるんです。
それは、自分も家族の一員であること。
それは、自分も会社の一員であること。
つまり「仲間」に囲まれて生きていることです。

全否定して、その失敗を望む。その相手は自分の家族であり同僚なんです。
それをすっかり忘れちゃっているんです。
家族の失敗は自分を不幸にします。
同僚の失敗は会社を傾かせ、結局は自分に返ってくるんです。

それがわからない。自分にとって損であることがわからない。
すなわち、頭が悪く見えちゃうんですね。

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