2012年3月9日金曜日

人は尊敬を食べて生きている


こんにちは

「人は尊敬を食べる生き物である」
誰かから尊敬されることを渇望している。
特に男性は顕著だ。
他の人から尊敬されないと、心が安定しない。
それが向上心にもつながることもあるが、間違った権力欲にとりつかれてしまうこともあるから注意が必要だ。

これは一見おとなしく優しげな人であっても同じである。
いや、そういう人のほうが返って危険だったりする。
養老孟司さんによると男は「権力欲一定の法則」で動いているのだそうだ。
一定程度の権力が満たされるまで精神が安定しない。

常に自分の権力をふるえる場所はないか探すようになる。
会社で権力欲の満たされないおとなしい男は、家でその欲望を発露しようとする。
家庭内暴力、ドメスティックバイオレンスだ。
家族の中で弱い立場、自分の言うことを聞きそうな相手に権力をふるう。
そう、女房や子どもにだ。

通勤電車内での痴漢行為も、多くはこの権力欲の発露かもしれない。
性的な欲望もあるだろうが、相手が嫌がることをすることによって自分の権力欲を満たしているのだ。
嫌がることをしても相手が反撃してこない、従順でいることが快感なのだ。

役所や会社に必ずいる意地悪なおじさん。
業者さんが納品してくるものをやたら値切る。
もちろん適正な価格でない場合は値切らなければならないし、予算が厳しくて少々まけてもらう必要も時にはあるだろう。
そういうまっとうな理由もなく値切るのだ。

これも権力欲の発露だろう。
値切ることが目的ではなく、自分の言うことを聞かせることが目的なのだ。
役所の、会社の予算を節約しよう、無駄なく使おうということではないのだ。
だから一方で根切り、もう一方で自分の言うことを聞くようになった業者の見積はフリーパスでムダの垂れ流しだったりね。

やたら書類を出せというおっさんも同じである。
「ここがわからないから補足文書を出せ」とか言う。
説明が不十分な場合もあるだろうが、そういう書類を作って出すと、見もしないでファイルする。
明らかに自分の言うことを聞かせるだけなのである。

ハッピーキャリアを築けていないと、往々にしてこういう嫌な人間になってしまうのだ。
性格が悪く、頭の悪い人間に。
これは常にリマークしておく必要がある。
権力一定の法則というピットホールに落ちてしまわないように。

ハッピーキャリアを築けていれば、必ず周りの人から認められ、尊敬も得られる。
別に無理に自ら求めなくても尊敬されるのだ。
そしてやりたいこともできるようになってくる。
他の人もそれに協力、協調してくれるようになるのだ。
それは権力に従っているわけではなく、よきことだから同調してくれるわけだ。

そしてそれが本来的な意味でのリーダーシップという「権力」だろう。
こういう良い意味での権力を発揮できるようにならねばならないのだ。
そのためにハッピーキャリアを築くのだ。
他人の足を引っ張ったり邪魔したりしてはいけないのだ。
自らの実力をあげていくのである。

そうなれば、家庭でも心穏やかな優しい夫、父親でいられるであろう。
痴漢などという馬鹿な行為もしなくてすむ。

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