2012年7月25日水曜日

個性を伸ばすには、まず勉強!

こんにちは

子どもには個性があるから、勉強もそれぞれの子どもに合った内容、方法でよい。
という考え方は間違いだ。
基礎的な学力を身につける小学生には当てはまらない。
特に4年生までに習う読み書き計算は,万人にとって人生を生き抜いていくための基礎となるものだ。
強制してでも習得させなくてはいけない。

子どもは勉強を強いると嫌がるかもしれない。反発するかもしれない。
だって面倒くさいもんね、勉強って。
子どもは努力するとはどういうことか、集中するとはどういうことか体験していない。
だから不安なんだ。
不安なことはやりたくない。当然の心理。
親や教師はそこで負けてはいけない。
やるべきことはやれ!子どもの仕事は勉強だ!ときっぱり言おう。

もちろん、長時間勉強を強いるのも逆効果である。
最初は10分間からでもいい。
時間で切って勉強させる。
10分がんばったら今日はお終いだよ、と終わる時間を最初に伝えるのだ。
人間は,終わりが見えているなら地獄にも耐えられるものなのだ。

最初はしぶしぶ従っていた子も、できるようになるにつれ勉強が面白くなってくるものだ。
そうして3ヶ月くらいかけて、徐々に勉強時間を延ばしていく。
といっても、学年×10分ないし20分程度でよい。
小学高学年でも2時間以内で十分だ。
子どもには遊びの時間も大切だからね。

実はきちんとした基礎学力が身についた子の方が,個性を伸ばすことができるのだ。
個性とは自らのやりたいことを「実現していく」ことによって伸びていくものである。
やりたいことを実現するためには、しっかりとした基礎学力が武器になるからね。
学力なしに好きなことをやろうなんて、武器なしに戦いを挑むようなものだ。
負ける確率は高い。

2012年7月24日火曜日

かけ算九九の教え方

こんにちは


はっちゃんの学校の夏休みの宿題のひとつに「九九の完全習得」があります。
鍛えてくれますねー。
九九の練習、昨日から開始しました。

ぼくの教え方はちょいと変わっています。
九の段から始めるんです。
普通は一の段か二の段からですよね。簡単だから。
でも簡単なところから始めると、覚えにくい六、七、八の段で力尽きる子どもが多いんですよ。

九九が不十分な子って、たいてい六、七、八段ができないでしょう。
だから、九の段、八の段、七の段、六の段と逆に教えていく。
覚えにくい六、七、八の段は、たくさん繰り返して練習しなくちゃ。

こうやると、後半戦の五の段、四の段・・・が非常に楽になるんです。
興味がある時、モチベーションの高い時に、難所から始める。
これは有効な教育技術なんです。
2年生のお子さんがいる方、ぜひお試しを。

さて、具体的な九九の教え方を紹介します。
まず、九の段からでしたね。
九九表を見ながら親が唱え方を教える。「くいちがく、くにじゅうはち、・・・」。
次に、子どもも九九表を見ながら唱える。「くいちがく、くにじゅうはち、・・・」。
それをよく聞いてあげて、子どもが唱え方を間違えたら、修正してやる。

ここからは100ます計算の用紙を使います。
100ます用紙とは、縦横ともに11ますを書いた用紙。
ぼくはパソコンのエクセルで作りました。

さて、九の段三度目は、100ます用紙を使います。
唱えながら、100ます用紙に数字を書かせていきます。
四度目、五度目も同様に行う。
それで今日はおしまい。

次の日は、まず九の段の復習から。
昨日の100ます用紙の空欄を使いましょう。
「くいちがく、くにじゅうはち、・・・」と唱えながら、用紙に数字を書き込んでいきます。
昨日書いた数字が残っていますから、ちらちらそれを見ながらやるから簡単。
これを三度繰り返します。

次は、八の段です。
昨日と同じく、最初は九九表を見ながら親が唱え方を教える。「はちいちがはち、はちにじゅうろく、・・・」。
次に、子どもも九九表を見ながら唱える。「はちいちがはち、はちにじゅうろく、・・・」。
もちろん、子どもが間違えたら修正してやる。
三度目は、100ます用紙を使います。
唱えながら、100ます用紙に数字を書かせていきます。
四度目、五度目も同様に行います。
それで今日はおしまい。また明日。

三日目は、まず九の段の復習。
100ます用紙を使って3回、唱えながら数字を書く。
そして八の段の復習。九の段と同じく、100ます用紙を使って3回、唱えながら数字を書く。

次は、七の段だ。昨日と同じく、最初は九九表を見ながら親が唱え方を教える。「しちいちがしち、しちにじゅうし、・・・」。
次に、子どもも九九表を見ながら唱える。「しちいちがしち、しちにじゅうし、・・・」。
当然ながら、子どもが間違えたら修正してあげましょう。
三度目は、100ます用紙を使います。
唱えながら、100ます用紙に数字を書かせていきます。
四度目、五度目も同様です。
それで今日はおしまい。また明日。

こんなふうに、毎日一段ずつ、九九を覚えていきます。
各段復習三回やって、新しい段を教えていく。
忘れたら九九表を見ながらやらせればいい。
決して「まだ覚えられないの!」なんて叱っちゃいけませんよ。

そうして、九の段から、一の段まで一通り終わったら、100ます計算の訓練に移ります。
九九の表が子どものアタマにしっかりと刻み込まれるまで、縦横とも0~9を順番に並べること。
数字をランダムにならべた「ランダム九九」は、0~9まで順番にならべた100ます計算が2分台でできるようになるまで、絶対にやらせてはいけません。

最初は九九表を隣に置いて、0~9まで順番にならべた100ますに、九九を唱えながら数字を書いていいきます。
忘れたところは、すぐ九九表を見てよろしい。
毎日、100ます用紙1枚やります。
こうやって、九九表を見なくても0の段から9の段まで唱えられるようになるまで、繰り返します。

九九表を見ないでも、唱えられるようになったら、100ます計算を開始。
まだ、0~9まで縦横とも順番にならべたものをやりましょう。
100ます計算では必ず時間をはかってやること。
毎日100ます1枚でいいです。やり過ぎに注意。

毎日、少しずつ早くできるようになるはずです。
昨日より速くなっていたら、褒めてあげましょう。
3分を切るようになったら合格です。

ここまでやって初めて、「ランダム九九」の100ます計算に入ります。
もちろん時間を計ってあげてください。
最初は5分以上かかるでしょうが、それでいいんです。
毎日やれば確実に時間は短くなっていきます。
それが嬉しいんですよ。子どもはもちろん、速く計算できるようになると親も楽しくなってきます。

ランダム九九も2分台でできるようになれば合格です。
この程度の速さでできるのなら、実用上困りません。
3年生以上で習うかけ算、割り算も楽々できるレベルになります。
もっと速くなりたい、と子どもが言うなら続けてやらせてもいいですが、無理はさせないこと。
だんだん伸び率が鈍化してきますので、面白くなくなってきてしまいます。
ピークの時に止める方が得策なんですよ。
「もう卒業だよ、お父さんより速くなっちゃったよ。」と言ってやればいいでしょう。

2012年7月23日月曜日

ボーイスカウトで理科実験教室

こんにちは
 
昨日は、はっちゃんとんたんがお世話になっている、ボーイスカウト練馬13団ビーバー隊での理科実験教室でした。
去年から年1回、ぼくが担当して実施しています。
ビーバー隊は幼稚園年長から小2の子どもたちですが、みんな生き生きと楽しんでくれます。
そして、なるべく保護者の方にも参加してもらうようにもしているんです。
 
なぜなら、実を言うとぼくは「子どもが変わると、親が変わる」のを狙ってるんです。
生き生きとした子どもの姿を見ないと、親って変われないんですよ。
そして、親が変わらないと子どもは生き生きとし続けられないんです。
 
ビーバー隊副長から、本日の理科実験教室の感想をいただきました。
目論見、成功かなー。
うれしいですねー。
 
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関口さん、今日はどうもありがとうございました!!
スカウトだけで体験も含め14名、下の子たちやリーダー、保護者の方々を含めると
30名以上の大盛況でした。
関口さんのリードの元、次々に意見を出していくこどもたちに驚きました。導き方に
よってこんなにもこどもはイキイキとするものなのですね。
 
実験も身近にあるものを使って、とてもわかりやすかったです。
紙とコインを使った実験はさっそく家で息子たちともやってみました。
カルピスとゼラチンのカルピスゼリーもみんなで作って食べました。簡単にできて面
白いですね!!
大人にとっても、とても興味深く、楽しい実験教室でした。
 
お話の中でおとうさんおかあさんのいう通りにしないで、自分でやってみることが大
事というところが心に残りました。
最初に正解を出したとんたんのように自由な発想ができるためには、親があれこれ指
示したり、決めてしまわないことが大事ですね。
ついつい、こどものすることに口を出してしまう自分を反省しました。
 
ぜひ、ボーイ隊でも実験教室をしてくださるとうれしいです。
今日は本当にありがとうございました!!

学力は持ち運び可能な資産

こんにちは

1学期が終わり、はっちゃんもとんたんも通信簿をもらってきました。
大変よい成績で嬉しい限りです。
というより、よい成績をつけて下さった先生に感謝です。

幼児や小学生に対して、実力通りの厳しい査定は必要ないんです。
査定されてやる気をなくしてしまいますから。
成績は甘くつける。
そうすれば、親に褒められ、おじいちゃんおばあちゃんにも褒められる。
やる気が出る。
そういう好循環が生まれます。
 

さてさて。
転職するとなると、退職金をチャラにしてしまうとか、転職して給料が下がってしまうとか、これまで築いた人脈を失ってしまうとか、また新たに技能を身につけなくてはならないとか、諸々のコストを支払う必要がああります。
転職に伴うコストを「スイッチングコスト」といいます。

このスイッチングコストが障壁になって転職ができない場合が多いのです。
嫌なブラック企業に勤務していても、転職できる希望がないと、ずるずるとそこに居続けなくてはなりません。
ところが、実力が高く、高度な学力と技能を持っている人ほど、スイッチングコストが低くなる傾向があるのです。
同業他社に移るだけではなく、まったく異分野にでも軽々と飛び移ることができたりする。

なぜなら、高い実力、高い学力、高い技能はポータビリティに優れているからです。
こういう人は、もともと退職金など気にしなくてよいくらい稼げるからであり、それだけの見込みがあるから。
何より、社内人脈以外の人脈が既に築かれており、それは信用という形で他へも持っていくことができるのです。

そして、高い技能には心理学で言うところの「汎化」が起こり安い。
高度な技術、技能は他分野にも転化しやすいのです。
せっかく学んだこと、身に着けたことがチャラになってしまうことはないんですよ。

茂木健一郎さんはこう言っています。

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対象を批判的に分析し、考えるクリティカル・シンキング。
意見の異なる相手と、粘り強く対話する技術。
事実を鵜呑みにするのではなくエビデンスに基づいて懐疑的に考える。
そんなスキルならば持ち運べる。
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つまり、学力も仕事のスキルもポータビリティがなくちゃいけないんです。
入試だけにしか必要な学力、社内だけでしか通用しないスキル、国内でしか通用しない学力や技術、そんなものは要らないんです。
しっかりとした学力、技術、技能は汎用性があるんです。
だからどこででも通用するし、活躍できる。
それが「自由」を生み出すと思うのです。

2012年7月20日金曜日

夏こそ味噌汁!

こんにちは

我が家では子どもたちに、清涼飲料水をあまり飲まないよう言い聞かせています。
飲んでもいいけど、週1回以上はダメって。
最近長男が炭酸水のおいしさに目覚めちゃったんで、そう釘を刺したんです。

なぜ飲んだらダメなのか。
清涼飲料水にはたくさんの糖分が入っています。
500mLのペットボトルなら、角砂糖10個以上の糖分が溶けているんです。
子どもの小さな体に、これだけの糖分を一気に流し込む。
当然、血糖値が一気に上がります。
そしてインスリンが大量分泌され、今度は逆に血糖値が一気に下がってしまう。

落ち着きのない子どもは、食生活を見直すだけで大きく改善することが多い。
特にお菓子や清涼飲料水を制限するだけで、改善する場合がよくあるのです。
なぜなら、落ち着きのなさは血糖値のコントールがうまくできないということが原因であることが多いからです。
血糖値の乱高下は、気分をも乱高下させます。
それが、落ち着きのなさの原因になる。
そんなことからアメリカの学校では、校内に清涼飲料水の自動販売機を置くことを法律で禁止していたりするわけなんです。

暑さも厳しくなってきました。
汗をかいた後の水分とミネラル補給に、スポーツドリンクを飲む機会も増えているんじゃないでしょうか。
ところが、スポーツドリンクには清涼飲料水真っ青の糖分が含まれているんです。
飲み過ぎには注意した方がいいです。
特に、子どもには飲ませすぎない方がよろしい。
http://t.co/0Ogu4vv9

で、水分とミネラルの補給になにがよいか。
味噌汁なんですよ、これが。
味噌汁の濃度はちょうど生理的食塩水、つまり血液と同じくらいの0.9%。
経口補水塩として最適なのだそう。
我が家でも夏は宮崎の冷や汁を食すことが多いんですが、けっこう理にかなった食事なんですねー。

2012年7月18日水曜日

心のメンテナンス

こんにちは


先週末家に帰ったとき、妻が「はっちゃん、最近反抗期で、全然言うこと聞かない」と言うんですよ。
そうかな?、と思って観察していたら、はっちゃんが何かに熱中しているとき、一生懸命本を読んでいたり、パソコンでユーチューブを見ているとき、そういうタイミングの悪いときに、声をかけているんですよ。
「そろそろお風呂に入りなさい!」
「明日の学校の準備したの!」


熱中しているからそれが聞こえないし、従いたくない。
当然ですよ。
子どもが今やっていることが、一段落したところを見計らって声をかけるよう、妻にアドバイスしました。
妻も元教師。そんなことはわかっているはずなんですけどね。


なぜ、できなくなっちゃったのか。
それは、妻は幼稚園の役員やらボーイスカウトの役員やら、ちょいとやりすぎています。
それで、幼稚園のお母さんの一部からクレームメールががんがん届いて、ちょいとパニックになっていて、気持ちに余裕がなくなっていたんですよ。


カーッと頭に血が上る。
クレームに対してどう説得しようかとあれこれ考える。
返事を書いては、ああこれじゃ余計に火に油だ、と書き直す。
気がつくともうこんな時間。
子どもをお風呂に入れなくちゃ。
「早くお風呂に入りなさい!」
寝かせなくちゃ。
「もう寝る時間よ!」


そんなふうに自分の都合で子どもを動かそうとする。
だから動かないし、反抗的にもなる。
あたりまえのことです。
心の余裕が大切ですね、親も子も。


だから、心のキャパシティに気を配り、常にメンテナンスを忘れないことです。
自分の心をいっぱいいっぱいにしてはいけません。
心がいっぱいいっぱいのときは、子どもがほんのちょっと気に触ることをしただけで、激昂しちゃいますからね。
余裕があるときならちっとも気にならないようなことにまで、頭にきちゃうんです、こんな時は。
それって、親の方が悪いですよね。


世の中には、一定数のクレーマーがいます。
何を言っても、何をやっても、文句を付けてくる人。
それは、こっちの悪いところ、気がつかないところを指摘してよりよくしようとして、じゃないんだな。
文句を言うために文句を言う。
相手の気分を害するために文句を言う。
自分の方が偉いことを示したいがために、重箱の隅をつつく。


ただ、そういう人は少数派なんですよ、常に。
ほとんどの人は、味方してくれているんです。
ただ、味方の人はあまり何か言ってくれないものなんです。
だから、少数のクレーマーの声ばかり聞こえてしまい、そっちにばかり気を取られてしまいがちなんです。


でもそんなのに引っかからないように気をつけましょう。
だって相手の目的は、こっちの気分を害すること。
その罠にまんまとひっかかってはいけません。
適当にあしらい、無視しちゃってもいいんです。
変な奴に時間と精神を無為に使うのはばかげています。
大多数の賛同者の方を向いて,前に進めばいいんですよ。
 まして、くだらない奴からイライラさせられたことに対して、我が子にそれをはけ口にしてはいけません。


とか言いましたが、女性はなかなかそうい割り切りができないのかもしれませんね。
がんばれー。

2012年7月16日月曜日

努力が報われるシステムを創れ

こんにちは


これも山田さんの講演を聴いて、インスパイアされたこと。


子どもたちに学力を付けるのは、教師の基本的職能である。
授業も熱心にやり、宿題もしっかり出し、採点も真面目にやっている。
しかし子どもたちにテストで点数を摂らせることがデキナイ。
そういう教師が意外と多い。
真面目だけど教師失格である。


そういうクラスでは、やがて宿題をやってくる子どもは減り、授業も真面目に聞かなくなり、学級は崩壊する。
だって、努力が報われないんだもん。


つまり、子どもたちに学力を付けるには、テストでよい点数を取らせなければいけないのだ。
すなわち、「努力が報われるシステム」を構築すること。


授業も一生懸命、宿題も真面目に出すけれども、生徒の成績がふるわない教師は、それぞれがきちんとリンクされていないのだ。
授業をちゃんと聞けば、テストの点数もよくなる。
宿題も真面目に取り組めば、テストの点数もよくなる。
そういうリンクができていない。
授業、宿題、テストがバラバラのままなのだ。


はっきり言えば、授業、宿題、テストに関連がなく、それぞれを気まぐれにやっているだけなのだ。
この三者を有機的に結びつけなくてはいけない。
授業でやった内容を習熟させるために宿題を出す。
宿題に出した問題をそっくりそのままテストに出す。


そうすれば、子どもはテストでよい点数が取れる。
お母さん、お父さんにも褒められる。
やる気が増進する。
こういうポジティブなフィードバックループができてこそ、子どもは勉強するようになり、学力も向上するのだ。


これは大人だってそのまま当てはまる。
社員に何か努力させる場合。
努力すれば、必ずそれが評価されるようになっているかどうか。
努力した甲斐があるシステムになっているかどうか、経営者はよく検討しなくてはならない。
努力しても何も変わらないなら、誰も努力などしなくなるのは当然である。


時に、恐怖によって努力させようというシステムも存在する。
学校にも会社にも。
失敗したら悪い成績をつける、降格するなど。
努力してうまくいっても、成績、報酬は現状維持というもの。
お金がかからなくてよいと考えるかもしれないが、このシステムは組織の活性を大幅に奪う。
なぜなら、生徒や社員は失敗しないことにすべての努力を傾ける。


失敗しないために最も安全確実でコストがかからないようにするにはどうすればよいか。
それは、挑戦しないこと、である。
こうして生徒の目の輝きを奪い、社員のやる気を奪う。
もちろん、学力は向上せず、組織の成果も上がらない。

2012年7月15日日曜日

子どもが安心して過ごせる学級の組織の仕方

こんにちは


昨日は上智大学にて、やあまん先生の講座を受講。
お題は「このクラス大好き、と子どもが言う学級作り・授業作り」。
一度山田さんに会いたかったのです。
期待通りの素晴らしい人。
北海道教育委員会は、こういう人を校長に抜擢しなくちゃいけません。
教頭すっとばして校長に、ですよ!


さて、学級作りは,まずは「子どもが安心できる」ところから始める必要がある。
近頃の学校は、いじめ、学級崩壊など、子どもたちが安心できる場所ではなくなってきているんです。
だから、とにかく最初の教師の仕事は、子どもが安心できる場所に学級を組織することなんです。


安心できる学級とは、縦の関係がしっかりしている学級である、と山田先生は言います。
それには担任が「権威者」になる必要があるのです。
先生と生徒、主従の原則を教師も自覚しなければいけないし、子どもたちにも浸透させなくてはいけない。
縦の関係がしっかりしないうちは、横の関係を豊かにしていくことはデキナイし、時期尚早なのです。
 確固たる縦の関係、すなわち権威ある教師であることは、学級のファシリティー、インフラストラクチャなんですね。


教師が権威を持つためには、「評価権を持つこと」が大切です。
評価される側より、評価する側が権威を握ってしまうものなのですよ、人間って。
だって、「評価は偉い人がするもの」だからね。


なので、しゃべりすぎる教師、説明しすぎる教師は、子どもに評価権を握られてしまう。
「あの先生、話しが長い」「あの先生の説明はわかりにくい」。これではダメだ。
一般的に、被評価者は何かをする人、評価者はそれを見る人、なんです。
だから、教師がしゃべればしゃべるほど、教師がなにかすればするほど、それを見る子どもの側が教師を評価し,査定するようになってしまうのです。


教師は子どもたちを評価しなくてはならない。
そのためには、子どもに何か行動させなくてはいけません。
そしてそれを的確に評価してやるのです。
ダメだったらダメ出しをし、やり直させる。
その指示に子どもを従わせるのです。
 もちろん指示どおりにできたら褒める。
褒めることも,ダメ出しも権威者だからできるものです。


担任したばかりの1学期のの4月、最初の三日、1週間はこれをきっちりとやり、教師の権威を打ち立てなければいけません。
こうすると教師の指示が、きちんと子どもたちに通るようになるのです。
学級に秩序が生まれます。
このことで,すべての子が安心できる学級の下地ができあがるのです。


そして一斉授業。
学習のルールを子どもに身につけさせる。それも徹底的に。


よくある間違いは、最初から個別指導してしまうこと。
デキナイ子が目について、思わずその子に個別指導したくなることもあるでしょう。
でもまだやってはいけないのだ。
一斉授業がきちんとできるようになる前に、個別指導をやってしまうと学級は必ず崩壊します。


遅れている子の個別指導に集中できるためには、その他の子がその時間きっちりとやるべきことをやれるようにしなければいけません。
その他の子に「空白の時間」を与えてはいけないのです。
「教科書25ページの練習問題10問やりなさい」などと指示を与え、他の子がそれに集中している間に、個別指導する。
こういう指示が通るようになるまでは、絶対に個別指導はしてはいけないのです。


子ども同士が平等に自由にのびのびと学級内で生活できる。
逆説的ですが、そのために教師は確固たる「縦の関係」を築かねばならないのです。
自らを権威者に仕立てなければならないのです。
友達みたいな先生は、子どもたちから絶対に信頼されることはないからです。


さてさて、山田さんの講座でのぼくの発言。
教師は担任したばかりの時、「悪人」として登場しなければいけない、なんてことを言いました。
最初は子どもの言うことなんかまったく聞く必要はない。
オレのやり方でやるんだ。
お前らはそれに従え。
まるで暴君(笑)。
だが、この方が絶対にいいんですよ。


優しい先生として登場する。
「みんなの言うことをよく聞いて、話し合いながら一緒にいいクラスにしていきましょうねー」など。
多くの先生はこうしてしまう。
それは間違いなんです。
なぜなら,優しい先生は必ず近いうちに優しくできなくなるから。
子どもが言うことを聞かぬ時、怒り,叱る。
ルールを強制する。
そうしないと学級が混乱してしまうからなんだけどね。
先生としては致し方ないことではある。
だが、すると子どもは思う。
あ、この先生は嘘つきだ。ぼくらを裏切った。
そう思ってしまうのである。
そうなると、子どもたちは全く先生の言うことをきかなくなっちゃうんですよ。


教師はまず、悪人、暴君として子どもの前に立て。
きちんと縦の関係をつくれ。
そしてその後、ちょこっと優しいところを見せてやれ。
子どもはこう思うでしょう。
「お、この先生、なかなかいいじゃん!」
先生をいっぺんに好きになるんです。


ま、ぼくは今もぼくのスタッフたちに同じようにやってるんだけどねー。
あはははは。

2012年7月10日火曜日

子どもをダメにする10カ条

友人から教えてもらいました。
出典は柳田邦男「みんな、絵本から」だそうです。

子どもをダメにする10カ条

1.. おカネやモノを 欲しいだけ与える。

2.. 子どもをしつけるために、びんたをくらわせたり殴ったりする(虐待)。言うことを聞かなければ、口もきかず、食事も用意せず、完全に無視する(精神的虐待)。

3.. 子ともがやることにいちいち干渉し、宿題の一字一句にまで口出しする。「おまえはダメだ」「馬鹿だ」と 人格を否定する言葉を繰り返す。いいところがあってもほめない。

4.. テレビ、ゲーム、ケータイ、パソコンを子ども部屋にそろえてやり、好きなように使わせる。

5.. わが家の生活時間、生活習慣を決めないで、夜ふかしをしても注意しない。朝寝坊をしても叱らない。

6.. 家族一緒に食事をしない。両親それぞれに忙しいことを理由に、「好きなものを買って食べなさい」と言って、おカネを渡す。

7.. 家族それぞれの家事の分担を決めないで、家事の手伝いもさせない。

8.. 夫婦が子どもの前で、年中喧嘩をし、モノを壊したり殴り合ったりして、家のなかを冷えきった緊張感でみなぎらせておく。

9.. 子どもに対し、夫婦のどちらかが相手の悪いところばかりを話したり、学校や教師の悪口ばかりを言う。

10.. 子どもが2人以上いる場合、とくに学業の成績がいい子、特定のスポーツや芸術などに才能を発揮する子、あるいは重い病気になった子だけに愛情を注ぎ、他の子を無視する。

2012年7月9日月曜日

なぜ火力発電所を止めるのか

こんにちは

関西電力大飯原子力が稼働するのに伴い、火力発電所を停止する報道がありました。
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120707-OYO1T00340.htm?from=main1

これを読んで、「ほら、やっぱり電気は余ってるんじゃないか」という人がいました。反原発の人たちにたくさんいた。
それは早計というものですよ。

確かに「今の時点」では余ることになります。
電気はためておくことができませんから、常に需要電力=発電電力に調整しているのです。

電力会社の本社には「給電指令所」という場所があって、24時間体制で電力需要を監視しています。
それによって、火力の出力調整をしたり、停止させたり、起動させたり。
電力需要がピークになる時間帯には、水力発電所の放水を開始させたりしている。
そういう調整を不眠不休で逐次やっているので、電気は安定に供給されているんです。

で、今の梅雨時のそれほど暑くない気候では、まだまだ需要電力もそれほどでもありませんから、大飯原子力が加わった分、火力を止めなくちゃならないんです。
そうしないと安定供給できないからね。
もし仮に発電電力>需要電力になってしまうと、電圧が上がり,周波数が上がってしまいます。
そういう電気がぼくらの家に届くと、電気機器の動作が不安定になったり,故障の原因にもなってしまう。

そして止める火力は,古くて効率も悪く燃料代も高い石油炊きの火力。
これら火力発電所は、これから真夏に向けて気温が上昇し、需要電力が増えたときのためにスタンバイさせておくわけです。
ですから、決して余っているから火力を止めたわけではないのです。
火力発電所は起動、停止も数時間でできますし、出力調整もしやすい。

古くて効率も低く,燃料代も高い石油炊き火力は、電力需要がピークの時間帯だけ短時間動かす方が有利なんです。

こういうことを書くと、「お前は原発推進派か?!」と言われるかも。
ちなみにぼくは原発推進派ではありません。
どっちかというと、「卒原発派」かな。
反対するにせよ,賛成するにせよ、ものの道理ははっきりさせておく方がいい。
そういうことです。

2012年7月7日土曜日

北海シマエビのシーズンです!

こんにちは!

オホーツクの初夏の味覚「北海シマエビ」漁が最盛期です。
このエビは、オホーツク海沿岸の汽水域で捕れるエビで、春(と言っても北海道の春ですから初夏)と秋の年2回しか漁のない貴重なエビです。
ぼくは毎年この時期、取り寄せて仕事仲間に振る舞っています。
そんじょそこらじゃ食えない味だぜーってね。
もちろんオレのおごりじゃ!ってね。

捕れたてシマエビを浜茹でして、冷凍or冷蔵で送ってくれます。
1kgで家族4~5人でたっぷり食べられますよ!
冷凍物は冷蔵庫の中で1日ほど自然解凍して、冷蔵物はそのまま、殻をむしって食べるだけ!

冷凍のままなら一月ほど保ちます。
一度に食べるには多すぎるようだったら、必要なだけ解凍して、
残りは冷凍のまま保存するのもいいです。

北海シマエビ(冷凍)
 (M)\6000/kgくらい  送料・箱代別
   金額は例年値です。詳しくは問い合わせてください。

問い合わせ先
 のつけ(堀さん)
  tel.fax.01537-2-0641

春エビは(M)サイズがオススメです。
小さめですが身が締まっています。
漁は7月半ばまで。
年に一度の春エビ、ぜひどうぞ!

2012年7月6日金曜日

勉強を楽しくするコツ

こんにちは

今、職場の若いスタッフにエネルギー管理士国家試験の勉強を教えています。
昨日、そのスタッフは業務命令でエネルギー管理員資格取得講習に参加してきました。

エネルギー管理員とは、それほど難度の高くないエネルギー管理を実施する資格者のこと。
難度は高くないけど,エネルギー管理はしなければいけない事業所はたくさんある。
だから、エネルギー管理員はたくさんの人数が必要になります。
一度に何百人も集めて、1日講習を受講させ、それだけで資格を与えます。
エネルギー管理工学のド素人な人たちに、たった1日の講習受講です。
たいていの人は,講義内容はちんぷんかんぷん。
わかりもせず,面白くもない講義を聴いて、ただ時間だけをその場で消費して帰ってくる。
当然、実力も身につかない。
う~む。
いくら難度の高くないエネルギー管理だからって、それで実務がちゃんとできるのでしょうか。
アリバイ作りみたいな制度だなあ、とぼくは思っちゃいます。

さて、話を戻して。
この講習を受講してきた彼曰く

 これまで仕事で参加させられる講習は、つまらなくて
 時間が長くて長くて仕方なかった。
 でも普段エネルギー管理の勉強しているから、昨日の
 講習は面白くてたまらなくて、時間もあっという間だった

だって。
大変よろしい!

その通りなのだ。
勉強がつまらなかったり、退屈だったりするのは、先生が悪いのでもなく、役にも立たない勉強だからじゃない。
自分が勉強していないからだ。
自分から勉強すれば、面白くもなり、役にも立つようになるんだ。

2012年7月5日木曜日

スパコン開発の戦略

こんにちは

我がスパコン「京」が2位に後退し、世界一の座をアメリカの[セコイヤ」に譲ったこと。
何人かの友人に「がっかりしないで」とかメールをもらった。
うちの女房なんか「落ち込んでない?」だって。
ちーとも。
だって、こっちも増設したり性能あげたりしてがんばったなら、負けて悔しいかもしれないっけど、去年からまるで変わってないんだから。

だから追い抜かれるのは必然。
仕方ないこと。
もともとセコイアは今年中に完成予定だったので、予定どおりってことです。
世界一の座を譲るのは去年からわかってたんです。
もし今回抜かれなかったとしても、次回、秋には抜かれるのは確実。
今回抜かれず1位のままだったとしたら、それは相手がちょいとコケタだけってことですよ。
そんなんで勝っても嬉しくないよね。

アメリカにとってスパコン技術は国防技術です。
セコイヤの主目的は、核開発。
アメリカは近年、核実験をしなくなりました。
なぜなら、スパコンでシミュレーションできるようになったからです。
実験は臨界前までやって、初期条件、境界条件のデータを得れば、あとはスパコンにやらせるわけです。

アメリカも威信をかけて今度は失敗しないようにしっかりやったんだと思います。
今度は失敗しないように、というのは、去年ブルーウォータープロジェクトがコケたことを指します。
もしかするとIBMは、ブルーウォーターを止めることによって、セコイアに注力したのかもね。

悔しくない、と言っても、日本の新聞の見出しに「1位から転落」とか書かれると、ムッとしちゃうね。
別に転げ落ちたわけじゃないしね。

ある新聞には「敗北」「たった1年の世界一」とか書かれてあって、なんだかなー。
こういう見出しを見ていると、なんか日本の新聞は,日本のスパコンが世界一じゃなくなったのが嬉しいみたいです。

「アメリカに大きく水をあけられた」って書いている新聞もありました。
でも性能差は、たかだか1.5倍ですよ。
それもLINPACK性能でです。
「京」が去年、2位の天河の4倍の速度だったのと比べてくださいよ。
4倍くらい差があると、可能な計算が変わってきて、見えるサイエンスも異なります。
でも、1.5倍なら実用上はほぼ同じ性能と言っていい。
実アプリでは、ほとんど変わらないでしょう。
できるサイエンスも同じです。

って負け惜しみに聞こえる?

セコイアに使われているマシンは、IBM製Blue Gene/Qです。
「京」と非常によく似た技術が使われています。
まあ、同時代で同程度のものを作ろうとしているのですから、技術も似たものにならざるを得ないでしょう。
では、どこで差が付いたのか。

1番大きな要因は、時間でしょう。
1年の差は大きい。
ムーアの法則によれば、コンピュータの性能は1年半で2倍になる、わけです。だから1年で1.5倍程度の性能差は当然のことでしょう。

2番目は、半導体製造技術です。
Blue Gene/QのCPUは、なんと18コアもある(計算に16コア、OS専用に1コア、残りの1コアは冗長用)。
「京」に使われているCPUは8コアです。
8コアでもすごいんですが、その倍以上のコアを1チップに作り込んだ。
日本はこれまでメモリのような単純な半導体を主に作ってきました。
CPUのような複雑なものは、汎用品として製造してこなかった。
この部分における技術差は、やはりアメリカにアドバンテージがあるのです。

そして3番目。
戦略がうまい。
今回のtop500リストを見てみると、Blue Gene/Qを使ったスパコンがアメリカに複数台、そのほかにドイツ、イギリス、フランスなどにも設置されています。
つまり、Blue Gene/Qは開発機でありながら商用機でもある。
そこが[京]と違います。
[京]は[京]だけなんです。他にない。売ってない。

アメリカ、IBMは複数台、多数の同じマシンを売れるようにしているんですね。
それによって全体で開発コストを吸収してしまう。
たぶん、アメリカは戦略的に同一機種をいろんな研究所で買うようにしたに違いありません。
日本みたいに、へんてこな平等主義、公平主義で、銘柄指定では買えない、すべて競争入札で購入するから、欲しくもないマシンを買わざるを得なくなったりならないんですな。
商売うまいぜーって思います。

アメリカはセコイアの他にもタイタンという20ペタ超のスパコンを開発中で、これも今年中には完成する予定。
報道によると、タイタンはGPGPUを使ってピーク性能50ペタフロップスにもなるとか。
この秋のtop500で、セコイアもタイタンへと世界一の座を譲ることになるはずです。
そのときも日本の新聞は「セコイア1位転落!」「セコイアたった半年で陥落」とか書くかしら。
書かないだろうなあ。。。

労務管理とは愛社精神の涵養である

こんにちは

ぼくは労組委員長だったこともあるので、労務管理についても興味がある。
労務管理の要諦を一つ挙げよ、と言われたら迷わず「職員のパフォーマンスを上げること」であると言おう。

これは当たり前のことである。
何のために人を管理するのか。
業績を上げてもらい、会社に貢献してもらうためだ。

たとえば、出退勤をきちんと記録すること。
なぜなら、もちろん怠業を防ぐためでもあるが、それよりも過剰労働を防ぐためだ。
労働時間も過度になってしまえば、パフォーマンスが落ちる。
それは会社の業績を悪化させるわけである。

ではパフォーマンスを上げるにはどうすればよいか。
単純である。
ゴキゲンに仕事をしてもらうことである。
不安や迷いなく、自らの実力を発揮でき、さらに仕事を通じて腕が上がり、人脈が広がるとき、誰もが嬉々として仕事する。
つまり、スタッフのパフォーマンスが上がらないのは、労務管理が十分でないからである。

ゴキゲンに働くといっても、企業であるからそのベクトルはそろっていなくてはならない。
スタッフそれぞれがてんでばらばらに仕事をしていたのでは、組織として、企業全体としてのパフォーマンスは上がらない。
組織、企業全体としてパフォーマンスを上げるにはどうしたらよいか。
それはスタッフ一人一人が,自分が属する組織、会社を愛することだ。
そこに所属していることを誇りに思えるようにすることだ。
組織から,会社から大切にされていることを実感させることだ。
愛社精神の涵養は、労務管理の基本中の基本なのである。
人事の仕事とは、職員の愛社精神の涵養、ただそれだけと言ってもいいくらいだ。

ところがこの基本がわかっていない場合も多い。
たとえば、こんな事例を経験した。
結婚したばかりの女性職員を地方へ転勤させる。
ご主人は他社にお勤めであるから、当然別居となる。
一般的に言ったら、理不尽な異動である。

もちろん、会社としても致し方ない異動であり、転勤するご本人は納得の上で転勤したのだろう。
だが、それを見た周りの社員、特に、同年代や下の年代の女性職員にはどう映るのだろうか。
ああ、うちの会社はこういう転勤のさせ方をするのか。
社員の生活よりも,会社の都合を優先させるのか。
もしかすると私もこういう目に遭うのかもしれない。
早めに違う会社に転職した方がいいかもしれないな。
と言う具合に、愛社精神は一気に氷点下20度くらいに冷え込むだろう。

この転勤を命じた人は,それを想像したことがあるのだろうか。

2012年7月2日月曜日

優しいだけの人間ではいけない

こんにちは 
 
いよいよ今年はとんたんのお受験です。
これも教育事情を知るための1つのチャンスですから、我が家から通学可能な範囲の学校を見て回りました。
ああ、もちろん、我が家の家計で通学可能な学校に限ってますがー。
あはははは。
 
その結果、私学でははっちゃんの通う学校しか候補として残りませんでした。 
はっちゃんの学校は、障碍のある子との混合教育を実践している唯一の私学。
優しさを身に着けるには、人間の幅も幼少のうちからきちんと見ておく必要がある。
そして幼少のうちから、弱い人たちの支援のやり方、あり方を身に着けてほしいのです。
でも、優しさだけでは困ります。
 
ぼくらは、我が子たちをホンモノのエリートに育てたいわけです。
ホンモノのエリートとは、弱者のためにオーバーアチーブができる人間のことです。
自分のことしか考えない人間、なんであいつらのために何かしなくちゃならないのよ、というような人間は、エリートとは言えません。
弱者のために貢献することを、自分にとって損失であるように感じるメンタリティは、エリートのものではないのです。
そういう人って多いでしょ、最近。
国民を代表する仕事をしている人の中にもたくさんいて、うんざりします。

弱者のために貢献することこそ、自分にとって得であると思える人間。
それこそがホンモノのエリートだと思うわけです。

弱者のために貢献するといっても、優しいだけじゃダメなんだな。
優しさだけだと、続かないからね。
強さがないと、優しさを維持できないんです。
強さは、学力を鍛えることによって得られるものです。
もちろん、体力、健康という土台も大切です。

だってねえ、優しさだけしか売りがない人って、けっこう鬱陶しいじゃないですか。
失敗したりうまく行かなくても、優しさを免罪符に許してもらえると思っている。
こういう人に何かしてもらうのって、イヤですよねー。
気まぐれだし。
嫌になったり、大変すぎたりしたら、すぐやめちゃったりね。

陰山英男『欠点を長所にすると学力はグーンと伸びる!』小学館\1200-にこうありました。

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この子の実力はこの程度だとあきらめたり、間違っても見放したりすることのないようにしてほしいとも言い添えました。
ありがちなのが「成績が悪くても妹には優しいから」と、問題をすり替え、納得してしまうことです。
もっともらしく聞こえますが、成績と人間の優しさは別次元の話です。
優しいなら、それはそれで大いに認め、褒めてあげましょう。
でも、いま、その子どもが胸を痛めているのは、成績の悪さです。(45p)
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誰かのために一貫して支援できる人間。
それは知力、体力がしっかりしている人じゃないとね。
人格優れている人で、知力のない人っていないわけです。
人格優れている人ほど、知力も優れているんです。
だから子ども時代にしっかりと学力を身につける。
それも大切。
だかたぼくらは、そういう学校に我が子たちを通わせたいんです。

モラルなき国家資格

こんにちは

最近、電気主任技術者など国家試験合格者の実力低下を感じています。
今日、ある国家試験の試験代行機関に所属する方と別件での打合せを持ちました。
その方との雑談で、ビックリする話を聞いてしまいました。

近年、国がその能力を保証する国家試験も、その多くは国自体が実施せず、財団法人など公益法人に実施を委託しているものばかりになってしまいました。
それらの公益法人は、受験料収入を法人運営費に充てている。
国も、受験料収入があるからということで、補助金などを出すことを渋っているのだそうです。

すると、いきおい受験者数をたくさん確保することが、その公益法人にとっての至上命題になりがちです。
あまり厳しい試験(難しい問題を出したり、合格レベルを厳しくして合格者数を減らす)にしてしまうと、受験生が減る。
すなわち、その財団の収入が減る。
それは困る。よ
って、試験を優しくし、受験者を増やそうというインセンティブが働いてしまうのだそうです。

国自身が国家試験を実施していた頃は、採算よりも実力本位で合否を決定できていたものが、外部委託をすると経済合理性が優先され、合格者の実力、品質は軽んじられる。
こうして実力なき資格者が量産され、資格があっても顧客から信頼されなくなり、その業界全体の信用を無くし、実力のある資格者はバカバカしくなってこの業界から去って行くわけです。
法曹界もこれに近い状況になってきているようです。