2014年8月30日土曜日

子どもが自発的に勉強するまでの道筋

友人の塾教師の三木さんのブログに( http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/7486194.html )こうありました。



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本人が自発的に勉強するよう、その時をずっと待ち続けてきました。

このままではまずい。

そう思って自分から勉強するようになることを、ずっと。


入会前の保護者(三者)面談で、お母さんからそうお聞きすることがあります。その場合、正直、苦笑あるのみですけれど。


それで、そのようになりましたか?

いいえ、いつまで待ってもそうならないので、今日はこうして子どもを連れてきました。


そうでしょう。子どもなんて、そんなものです。「自発的に…」「自ら問題を探し、自らそれを解決し…」教育現場に広く蔓延するところの美辞麗句ですが、普通、そうはならないんですよ。大人が、その方向へ向かうように、投げかけをしなければならないんです。

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まったくもってその通り。

自然に(つまり放っておいて)子どもが自発的に勉強するようになることは、絶対にありません。
自発的に勉強するためには、好奇心が芽生えていないとならない。

その好奇心のタネはやっぱり基礎学力だと思います.

ぼくが子ども向けのサイエンスカフェなどをやったとき、アンケートを取ると必ず一人か二人「つまらなかった」という子がいます。
そういう子の文字の形を見たり、感想に書かれる文章を見ると、基礎学力に難があるように見えます。
基礎がないので、何を言っているのか、何をやっているのか理解できない。付いて行かれないんです。
それじゃあ、楽しくないのも当然でしょう。


自発的な勉強は、小4程度までの読み書き計算の基礎の上に立ったものなんです。

その程度の基礎が身についていれば、何かに興味を持ったとき、のめり込んでいくことが出来る。


どんなことであっても、自発的に何かをやるには、やれるだけの「道具」あるいは「技術」を持っていなくちゃいけません。

勉強の場合、それが小4程度の読み書き計算なのです。

基礎的な知識,技能が身についている方が,多くのことにチャネルが合い,それを楽しむことができるのです.



勉強が楽しくないという子の原因はそこにあると思います.

楽しめるものの幅が狭くなっている子が,すなわち基礎学力が身についていない子は、ゲーム三昧,テレビ三昧となってしまう.

だって、それ以外面白くないわけですから。

選択の幅が非常に狭いのです。



大人だって仕事が面白くないとか,社会がつまらないとか言う時,それは基礎的なことが身についておらず,楽しいと思えるものの幅がとても狭くなっちゃっていることなんでしょう.

パチンコなどギャンブルしか楽しめない大人ってそういうことなんだと思いますよ.



基礎学力の習得は,子どもにとっても楽しくないものだと思います.

「分かる」楽しみ,「考える」楽しみはまるでない.

でもやらなくちゃいけない。

つまらないことでも、きちんと詰め込んでやる必要があります。

それが、親の務めだと思います。

善意の強制、です。



でも、子どもだってできれば嬉しいはずです。

「できる」喜びはあるんです。

だから「できる」楽しみで引っ張ってやる.

できるようにすることで,モチベーションを維持するしかないんだと思います.



そしてある程度基礎学力が習得された段階で,時々その知識,技能を使って「考える」「わかる」経験もさせる.

たとえば、我が家では仮説実験授業に連れて行ったりしています。

そうやって考えたり、分かったりする楽しみを味合わせる。

すると,基礎学力習得の意義が子どもにも伝わります.そうなれば,多少つまらなくても勉強するモチベーションが生まれます.



勉強の習慣作りは大変な難行です。

小学校中学年、10歳までは親が導いてやる必要があります。

その年齢、発達段階に合わせて、やり過ぎないように注意しながら。

我が家では、岸本裕史先生の教えに従って、学年×20分を目安に勉強させています。

1年生の時からコツコツと続けて、ようやく11歳頃に自発的に勉強するようになるものだと思います。

すなわち、目標を自分で見つけ、学びたいことを自分で発見できるようになる。

その日を楽しみに、今日もコツコツと。

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