2016年2月21日日曜日

我が家が塾に通わせない理由

こんにちは

冬休み、近所の進学塾の単科ゼミだけに通わせました。
子供たちはそれなりに楽しんで勉強してきたようです。
その後、塾の先生から「継続して通わせないか」というお誘いの電話が度々来るようになりました。
はっちゃんも「塾に通いたい」と言うのですが、ちょっと無理です。
はっちゃんには、こう説明しました。

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おお、ごめん。お母さんと話し合った結果を伝えてなかったね。
お母さんと話し合ったことは、

・塾が始まる時刻は17:00で、終わる時刻は20:40。
・学校のある日、学校から帰ってきてから17時までに行くのは難しい。
・雨の日だったら、お母さんが車で送り迎えしなければならないけど、
 お父さんが大阪に行っているので、それはできないだろう。
・塾が終わって家に帰るのは21時すぎになってしまう。それから夕食では
 健康に悪い。
・お風呂に入ったり、明日の学校の準備をしたりすると、寝るのは22:30か、
 へたすると23時になってしまう。これでは学校の宿題をやる時間も取れない。
・こんなに遅くまで起きていれば、翌朝5時半には絶対に起きられない。
 学校に間に合うように家を出ることは無理だろう。
・よって、学校のある日に塾に通うのは、時間的にも健康のことを考えても
 止めておいたほうが良い。無理して病気になったり、学校で眠くてぼーっと
 してしまったら、本末転倒。
・塾へ行くのは、春休みや夏休みなど学校のない日だけにしよう。
・6年生の後半になったら、土曜か日曜日のコースがあるようなので、
 これに通うことも検討する。

ってこと。

2月11日から新6年生の新学期が始まるらしい。
だから栄光の先生からお誘いがあったんだ。
栄光も、はっちゃんみたいな勉強の出来る生徒が欲しいんですよ。
良い学校に合格すれば、塾の宣伝になるからね。

でも、上に書いたように、メリット、デメリットを考えると、デメリットのほう が大きいと思うんだ。
はっちゃんも塾に行きたい気持ちがあるのは嬉しけど、納得して欲しい。
塾に行かないけど、これまで通り朝夕の勉強をしっかりやっていけば大丈夫です。
塾代(6年生だと毎月5万円かかります)も節約できて、親孝行だしねー(笑)。

今度また塾の先生から電話があったら、「今お父さんがいないので、お父さんが 帰ってきたら連絡します」って答えてね。
よろしく!
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わが子たちに塾通いさせないのは、子供の持つ時間をすべて塾の勉強、すなわち受験勉強に占領されないためです。
受験勉強はすべて「正解のある」勉強。
しかも、正解に素早く到達させる勉強ばかり。
塾では、難問であっても素早く解けるように、その技術が教えられ、訓練されます。

そういう能力も必要だと思うけど、そればっかりではいけないとも思う。
もちろん、読み書き計算のような基礎基本であれば、いちいち考えずに反射的にできるようにしてやるべきでしょう。
でも、脊髄反射のような勉強ばかりしていると、じっくり考える習慣が身につかないと思うのです。
その方が恐ろしい。

世の中には正解のない問題もあるのです。
誰も解いたことのない問題もあるのです。
そういう問題に取り組むのが、そもそもエリートの役割でしょう。
だから、エリートを養成したいのなら、進学塾のような勉強ばかりさせてはいけないのだと思うのです。

脊髄反射のような勉強ばかりしてきた人間は、正解のない問題、誰も解いたことのない問題にぶち当たった時、それを避けるようになるようです。
逃げるようになってしまうのです。
無視するようにもなる。
なるべく見ないようにしたり。
そういう人間は、まるでエリートではない。一流とは言えません。

正解のない問題、誰も解いたことのない問題に取り組むには、じっくりそれに向き合い、長い時間考える必要がある。

則ち時間がかかるのです。
脊髄反射では取り組めないのです。

塾では難問も短時間で解けるように訓練しちゃいます。

だがしかし、それは難問の使い方としては間違っていると、ぼくは思います。
難問は、時間をかけてじっくりそれに取り組み、そこか ら逃げず、自分で答えへとつなげていく訓練なのです。
それが、大人になって正解のない問題、誰も解いたことのない問題へ取り組む姿勢へとつながるわけです。

難問は解けなくても良いのです。

実際に入試に出題する先生も、そう考えているはずです。
解けるよりも、ちゃんと自分で考えているか。
それを試すために、難問も出題しているのだと思います。
考え続けることが大事だから。解けなくても良い。
でも解けたらすげー!なのです。
塾で教えられるように、解けなくてはいけない、解けるようにならなくてはいけないというものではないのです。

塾にどっぷりと浸からせてしまうと、じっくり考える時間がなくなり、じっくり考える習慣が失われるように思います。

それは長い目で見たら損失でしょう。
 

塾には通わせません。
それでトップ校には入れないかもしれません。
それでもかまわないと思います。
だって、トップ校に入るより一流な人材になるほうが大事だからね。

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